【2026年7月版】MySQLのバージョン情報とサポート期限

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

この記事は、MySQLのバージョン情報とサポート期限についてまとめたもので、2026年7月30日に改訂しています。

MySQLはオラクル社がサポートをしているオープンソースのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。
データをテーブル(行と列で構成される表)に整理して格納し、データについて更にテーブルを複数関連付けることで、単純なものから複雑なものまで対応できるデータベースで、標準問い合わせ言語として SQL(Structured Query Language、構造化照会言語) を用いたアクセスを行うことで、各種データを効率的に管理することができます。

この記事では、MySQLのバージョン情報やオラクル社が提供するサポート体制とサポート期限などをご確認頂けます。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

MySQLのエディションと言葉の定義について

無料エディションと商用エディション

MySQLには、無料版である「MySQL Community Edition」と、次の商用版があります。

MySQL 無料エディション MySQL Community Edition GPLで提供されるMySQL Serverの無料版
有料エディション MySQL Standard Edition MySQL ServerとOracle Premier Supportを含む商用版
MySQL Enterprise Edition Enterprise Backup、監査、暗号化、Firewallなどを含む商用版
MySQL NDB Cluster CGE NDBを用いる分散・高可用性構成向け商用版
MySQL Classic Edition ISV、OEM、VAR向けの組込み用途限定の商用版

※上記は、利用者がサーバーへ導入して管理するソフトウェア製品です。オンプレミス環境のほか、対応するクラウド上の仮想サーバーなどでも利用できます。これとは別に、Oracleが運用管理を担うフルマネージドデータベースサービスとして、MySQL HeatWaveも提供されています。

MySQL Community Editionは無料で利用できますが、商用エディションに含まれるOracle Premier Supportの問い合わせ対応やSLAは付属しません。
一方、Oracleが公開する公式ドキュメント、更新版、セキュリティアドバイザリや、開発者コミュニティによる情報提供は利用できます。

MySQL Serverと想定する構成

上記エディションには、データベースサーバー本体であるMySQL Serverが含まれていますが、Web制作、保守管理の現場では、MySQL Serverによって作成・管理されるデータのまとまりを、データベースまたはMySQLデータベースと呼びます。

MySQL Serverは、1台で運用するだけでなく、MySQL ReplicationやMySQL InnoDB Clusterを利用して、複数台で構成することもできます。

また、MySQL NDB Clusterは、通常のMySQL Serverによる単一ノード構成やレプリケーション構成とは異なり、MySQL Serverとして動作するSQLノード、データを分散して保存するNDBデータノード、クラスタの構成を管理する管理ノードなどで構成される分散データベースです。

両者の関係を整理すると、下表のようになります。

単一ノード構成 1台のMySQL Serverでデータベースを作成・管理する
標準レプリケーション構成 複数のMySQL Serverをソース/レプリカ構成などで運用し、ソース側の変更をレプリカへ複製する
MySQL InnoDB Cluster構成 複数のMySQL ServerでGroup Replicationを構成し、MySQL ShellやMySQL Routerと組み合わせて高可用性を実現する
MySQL NDB Cluster構成 SQLノード、NDBデータノード、管理ノードなどを組み合わせ、データを複数のデータノードへ分散して運用する

本記事で「MySQL」と記載している場合、特別な記載がない限りMySQL Serverを指します。
また、構成に関する説明では、単一ノード構成または一般的なMySQL Replicationによるソース/レプリカ構成を前提とし、MySQL InnoDB ClusterおよびMySQL NDB Cluster固有の設定、制約、運用方法については対象外とします。

MySQL ServerにはLTSリリースとInnovationリリースの2系統があります

MySQL Serverのバージョンは、安定したサポートを目指すLTS(Long-Term Support、長期サポート)リリースと、新機能を積極的に導入するInnovationリリース(短期サポート)の2系統が存在します。

現行のLTS系列はMySQL 9.7と8.4です。過去に公開されたMySQL 8.1~8.3および9.0~9.6はInnovationリリースでしたが、後続リリースの公開に伴い、現在はサポート期間を終了しています。
※Innovationリリースについては、最新の9.6であっても、2026年4月にExtended Support(延長サポート)まで終了しています。
※旧リリースモデルで長期間保守されてきた8.0については、2026年4月21日に延長サポートまで終了しています。

Webサイト制作・保守の現場では、ほぼ安定しているLTSリリースを選択されると思いますので、本記事では「MySQL Server」とのみ記載している場合、特別な記載がない限りMySQL ServerのLTSリリースを指すものとします。

MySQL Server LTSリリース 安定したサポートを目指す長期サポートバージョン
※本記事で取り扱うMySQL Server
Innovationリリース 新機能を積極的に導入するバージョン
サポート期間は次のリリースがされるまでと短い

MySQL Serverのバージョン情報概要

2026年7月30日現在、MySQL Serverの最新バージョンは9.7系統であり、MySQL公式がセキュリティサポートをしているバージョンは、9.7系統、8.4系統の2系統のみです。

MySQLのバージョン8.0は、2026年4月21日に延長サポートまで終了しています。

MySQL Serverのサポート体制とサポート期限

有料エディションに関する公式サポートの種類

有料エディションである「MySQL Standard Edition」「MySQL Enterprise Edition」における、MySQL Serverについては、オラクル社の「Lifetime Support Policy」が適用され、次の公式サポートを受けることができます。

① プレミアサポート・延長サポート
MySQL 8.4以降のLTS系列は、原則として5年間のPremier Supportと、その後3年間のExtended Supportが提供されます。
※過去の系列では期間が異なる場合があるため、各バージョンの期限はOracleのLifetime Support Policyで個別に確認する必要があります。

プレミアサポートでは、メンテナンスリリース、アップデート、バグ修正、セキュリティアラートなどが提供されます。また、24時間365日のサービスリクエストへの支援や、My Oracle Supportへのアクセスが含まれます。

延長サポートでは、引き続きメンテナンスリリース、アップデート、バグ修正、セキュリティアラートなどが提供されます。ただし、新しい第三者製品やバージョンの認証など、一部のサービスは対象外となります。

延長サポートを利用するには、原則としてプレミアサポートの料金に加えて延長サポートの購入が必要です。延長サポートを購入しない場合は、サステイニングサポートへ移行するか、Oracleとのサポート契約を終了することになります。

② サステイニングサポート
プレミアサポート終了後、または延長サポートを利用した場合はその終了後に移行するサポートフェーズです。
対象となるライセンスについてサポート契約を維持し、所定の料金を支払い続ける限り利用できます。

サステイニングサポートでも、商業的に合理的な範囲でのサービスリクエストへの支援、Webサポートシステムへのアクセス、既存の更新やパッチへのアクセスは含まれますが、一方で、新しいアップデートや修正は含まれておらず、セキュリティパッチも提供されません。

サポートとは記載されていますが、事実上のEOL(End Of Life、製品のライフサイクル終了)となります。

有料エディションのサポート期限

「MySQL Standard Edition」「MySQL Enterprise Edition」における、MySQL Serverのリリース日とサポート期限は下表の通りです。

MySQLのバージョン8.0は、2026年4月21日に延長サポートまで終了しています。

MySQLのバージョン GA(安定版)リリース日 プレミアサポート終了日 延長サポート終了日
9.7 2026年4月 2031年4月 2034年4月
8.4 2024年4月 2029年4月 2032年4月
8.0 2018年4月 2025年4月 2026年4月
5.7 2015年10月 2020年10月 2023年10月
5.6 2013年2月 2018年2月 2021年2月
5.5 2010年12月 2015年12月 2018年12月
5.1 2008年11月 2013年12月 提供無し
5.0 2005年10月 2011年12月 提供無し

※グレーのバージョンは公式からのセキュリティパッチ提供が終了しています。

無料エディションに関する公式サポート

一方で、無料エディションである MySQL Community EditionにおけるMySQL Serverについては、Lifetime Support Policyに基づくOracleの契約上のテクニカルサポートは付属しないことに注意が必要です。
Community Editionという名前のとおり、オラクル社の体系化されたサポート対象製品ではなく、主にコミュニティによってサポートが提供されています。

とはいえ、現在のところ、オラクル社はMySQL Community Editionの製品についても、バグフィックス、セキュリティパッチ、新機能などのアップデートとサポートを提供していることから、事実上はMySQL有料エディションに準じたサポートがなされていますが、これらはあくまでも有料エディションのような「Lifetime Support Policy」による正式な保証や長期的なコミットメントの対象ではありません。
オラクル社には、このサポートを有料版と同期限、同条件で将来的に提供する義務はないことに注意が必要です。

MySQL Serverのプレミアサポート終了への対応策

MySQL Serverのプレミアサポート終了への対応策としては、概ね次の4パターンが考えられます。

MySQL Serverの延長サポートを購入する

MySQL有料エディションを契約されている場合、延長サポートを追加で購入することで、3年間の追加サポートを受けることが可能です。
この方法が一番簡単な対応方法となりますが、コストがかかる上に3年後には待ったなしでサポートが終了するという問題もあります。
ご契約いただいているベンダーさんに費用についてお問い合わせいただき、ご検討ください。

MySQL Server以外のデータベースに変更する

Web制作会社である当社に、データベースソフトウェアを変更したいというご相談をいいただくと、まず最初に思い浮かぶ候補がMariaDB Serverです。

MariaDBはMySQLのフォークから始まったという経緯から、MySQL Serverで開発されたアプリケーションとスクリプトは大きな変更を加えなくてもMariaDB Serverで動作する可能性もあります。

しかしながら、MySQLとMariaDBとには高い互換性がありますが、長年の独立開発によって相違点も増えています。MySQL Server からMariaDB Serverへ移行する際は、認証方式、SQL構文、システム変数、データ型、ストレージエンジン、レプリケーション方式などを個別に確認する必要があります。

また、サポート期間は、MySQL とMariaDBの製品、バージョン、利用形態、契約内容によって異なります。
データベースを選定する際は、現行バージョンだけでなく、移行先系列のEOL、利用中のOSやアプリケーションとの互換性、必要なサポートレベルを比較する必要があります。

MySQL Serverのバージョンアップを実施する

MySQL Serverのバージョンアップを実施するという方法が、最も一般的な対処方法になります。
しかしながら、データベースソフトウェアのバージョンアップ、特に大きく離れたバージョン間のアップグレードでは、SQL構文、認証、文字コード、予約語、設定項目などの非互換が顕在化する可能性があるため、以下の手順で慎重にバージョンアップをする必要があります。

① 現在のMySQL Server、OS、PHP、CMS、プラグイン等のバージョンを棚卸しする
② 移行元と移行先の変更点、非互換項目、正式なアップグレードパスを確認する
③ データベースと設定ファイルをバックアップし、リストア可能であることを確認する
④ ステージング環境でアップグレードする
⑤ アプリケーションの回帰試験、CRUD、管理画面、バッチ、メール送信、検索、性能試験を行う
⑥ 本番作業手順、ロールバック手順、停止判断基準を作成する
⑦ 本番環境をアップグレードする
⑧ エラーログ、スロークエリ、レスポンス、CPU、メモリ、ディスク等を監視する

アプリケーション基盤を含めて再構築する

OS、PHP、CMS、フレームワークなどもサポート終了を迎えている場合は、MySQL Serverだけを更新するより、アプリケーション基盤全体を再構築した方が合理的な場合があります。
再構築の要否は、技術的負債、保守コスト、セキュリティ要件、事業上の目的を踏まえて判断します。

MySQL Serverの保守を継続する体制について

MySQL Serverのバージョンアップについては、Webアプリケーション側に不具合が発生する確率が高く、工数がかかることが予想されます。
この場合、不具合の原因を特定し、これを改修できる専門的な知識が必要です。

また、Web制作会社はいわゆるWebアプリケーション側(WebサイトやCMS等)を専門としていますので、MySQLを含めたミドルウェアについては対応されていない会社も多いと思います。

taneCREATIVE株式会社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されている企業であり、MySQL Serverと各種OSについても知見を有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

他社様が制作・開発されたWebサイトのバージョンアップ・マイグレーションについても、ケースによってはお引き受けしておりますので、ミドルウェアを含めたWebサイトの保守管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

なお、当社は、セキュアなWebサイト制作及びWebサイトのセキュリティ保守管理に特化したWeb制作会社として、東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場しておりますので、与信管理についてはIR情報をご確認ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。