【2024年11月版】コンテンツSEOとは|対策・やり方と費用

皆さんこんにちは。taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。
この記事は2024年11月11日に執筆しています。

一般的にSEO対策と言われる施策に関しては、外部対策と内部対策に分類して説明する方法や、テクニカルSEOとコンテンツSEOに分類して説明する方法がありますが、当社では、後者の分類方法に従ってクライアントに説明しています。

そこで、本記事では、企業のWebサイト担当の皆様に向けて、Web制作会社である当社の観点から、コンテンツSEO対策という施策とやり方、費用について解説してみようと思います。
元々正確な定義がある業界でもなく、あくまで当社の認識ということで、ご容赦いただけますと幸いです。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。どうぞよろしくお願い致します。

目次

コンテンツSEOとは?

コンテンツSEOとは、コンテンツマーケティングの施策のうち、特に検索エンジン(Search Engine Optimization)対策の一部分を指すものです。

コンテンツマーケティングとは、2014年ごろからWebマーケティングの業界で脚光を浴び始めた概念で、「読者にとって価値の高いコンテンツの制作・発信を行うことで、見込客として明確に定義された読者を引き寄せ、関係性を維持し、最終的には購買やファンとしての定着など、利益に結びつく行動を促すことを目的とするマーケティング手法」です。

コンテンツマーケティングの概念をWebの分野で組み込んでいくにあたって、特に検索エンジン経由の集客手法として紹介され始めたのがコンテンツSEOと呼ばれるものであり、このコンテンツSEOという概念を中心として、それ以外の技術的なSEO対策の手法をテクニカルSEOと分類するようになった、と当社では理解しています。

以上のように、Webマーケティングの側面から見れば、コンテンツSEOはマーケティングの一施策ということになりますが、SEO対策という手法の面からは、ホワイトハットSEOの一対策ということになります。

当社において、ホワイトハットSEOの概要を説明させて頂く場合には、このような図を使って説明をさせて頂くケースが多いのですが、まず、検索エンジンに「ここに良質なコンテンツがありますよ」と正確に伝達できるようにWebサイトを制作・改善することをテクニカルSEOと呼んでいます。

その上で、ユーザーとって価値のある良質なコンテンツを作り続けることで、(コンテンツSEO)、コンテンツに興味を有するユーザーを集客します。

その結果、多くのWebサイトから自然なリンクを獲得したり、良い話題として取り上げてもらう(サイテーション)ようにWebサイトを制作・運営していきます。

説明 対策例
外部評価の獲得 テクニカルSEOとコンテンツSEOの結果として、自然な外部リンクやサイテーションが増加し、サイトに対する評価が高まります。 ・自然な外部リンクを増加させる
・自然なサイテーションを増加させる
・ドメインパワーを向上させる
コンテンツSEO ユーザーにとって価値のあるコンテンツを制作・発信することで、検索エンジン経由でコンテンツに興味を有するユーザーを集客します。 ・ターゲットユーザーを設定する
・ペルソナを設定する
・キーワードを選定する
・高品質なコンテンツを制作する
・定期的な分析をする
・コンテンツの改善を継続する
テクニカルSEO Googleの推奨するルールに従ってWebサイトを制作・運用することで、Googleに対して情報を正しく伝えることで、検索エンジンで上位表示されやすくします。 ・基本的なタグを設定する
・コアウェブバイタルに適合したコーディングをする
・サイト構造を最適化する
・内部リンクビルディングを構築する

コンテンツSEOの重要性

上記のように、コンテンツSEOはコンテンツマーケティングのなかでも中心的な施策ではありますますが、SEO対策としてみた場合でも、テクニカルSEOよりも重要です。

当社は、テクニカルSEOでは日本トップレベルの技術を持っていると自負しております(実際にこのサイトをPageSpeed Insightsで測定してもらえれば、モバイルでもWordPressサイトとしてトップレベルのスコアが計測されると思います)が、それでもコンテンツSEOの方が圧倒的に重要であると言わざるを得ません。

それは、本質的には、Googleが広告で利益をあげている企業であり、「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」を使命としているからになります。これだけではわかりにくいので、もう少しだけ詳しく説明したいと思います。

まず、「世界中の情報」とありますが、皆さんGoogle検索で、LINEやFacebookのコンテンツが一部しかヒットしないことを不思議に感じないでしょうか。
実は、Google検索は現時点で「世界中の情報」を検索対象にできているわけではなく、基本的には、www(ワールドワイドウェブ)というインターネット上に公開されているWebページ同士をリンクさせる仕組みの中で検索しているのです。
LINEやFacebookといったSNSは、個人の意見やコミュニティのやり取りのツールではありますが、ユーザーにとって価値の高い情報が掲載されていることに変わりはありません。

ユーザーにとって価値の高い情報がワールドワイドウェブやSNS上に豊富にあれば、ユーザーはGoogleやSNSからコンテンツにアクセスしようとします。ユーザーが集まれば集まるほど、GoogleやSNSの運営企業はユーザーがお目当てのコンテンツにアクセスする過程で広告収入を得ることができます。
ですから、Googleはユーザーにとって価値の高いコンテンツがワールドワイドウェブに公開されることを推奨し、ユーザーにとって価値の高いコンテンツを整理(順位付け)しようと日々努力しているのです。
ここまでGoogleのビジネス的な側面から説明しましたが、これはGoogleが掲げている「ウェブ上の民主主義」にも資することであり、Googleの使命を達成するための手段としても必要なことであるといえるでしょう。

このように、本質的にはGoogleもSNSもユーザーにとって価値の高いコンテンツを必要としていることに変わりはなく(むしろコンテンツの囲い込み競争をしていると当社は考えています)、ユーザーにとって価値の高いコンテンツを「世界中の情報(主にワールドワイドウェブ)」に創造・改善していくコンテンツSEOは、Googleにとって非常に重要なことであることになります。

また、Googleは、ユーザーにとって価値の高いコンテンツを整理(順位付け)しようとしていますが、その整理にあたって、実際には価値が低いのに価値が高いように見せかけられると多少整理が面倒になります。そこで、Googleは、自社のアルゴリズム(一部AI)が整理しやすくするためのWebサイトの制作・開発ルールを積極的に公開しています。
あるいは、ユーザーが感じる価値にはUX(ユーザーエクスペリエンス)も含まれていることから、UXを改善するためのツール等も公開しており(上記PageSpeed Insightsはその一つです)、コアウェブバイタルをランキングシグナルに加えています。
しかしながら、これら(テクニカルSEO)はあくまで、Googleが整理しやすいようにするルールであり、あるいはユーザー体験を高めるための指標であって、ユーザーにとって価値の高いコンテンツそのものを作り出すことではないことに注意が必要です。

そもそもユーザーにとって価値の高いコンテンツがあることが大前提で、整理のしやすさもUXもその次に検討すべきことだと言い換えてもよいかもしれません。
これが、SEO対策としてはコンテンツSEOの方がテクニカルSEOよりも重要な理由です。

なお、実際にSEO対策の現場にいる当社の経験的・感覚的に重要度の割合は、コンテンツSEO9:テクニカルSEO1程度です(とはいえ、ページ数が増えてくるとその1割の差が重要になってくることも否定できません)。

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コンテンツSEOの基本的な対策・やり方

次に、コンテンツSEOの実際の対策・やり方について解説します。
コンテンツSEOの基本的な手順は次の5ステップとなります。

コンテンツSEOの5ステップ

ここで、カスタマージャーニーマップは必要ではないのか?という疑問も出るかと思います。
当社の結論としては、「いわゆる全体的なマーケティング戦略を策定するためにはカスタマージャーニーマップを作ることは有用であるし、複雑な大規模サイトでは稀に役に立つこともある」が、「ほとんどのWebサイトではCV(コンバージョン、Webサイトの目標達成指標)へのステップはシンプルであり、WebサイトのコンテンツSEO対策の為だけにカスタマージャーニーマップを作る意義はそれほど多くない」というものになります。

なお、adobeの方からカスタマージャーニーに対する注意喚起の記事が出ていますので、こちらも参考にするとよいでしょう。

それでは、各ステップについて詳しく見ていきましょう。

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ターゲットユーザー、ペルソナを設定する

ターゲットユーザー・ペルソナとは?

ターゲットユーザーとは、Webマーケティングの業界では、自社の商品やサービスの顧客層や市場セグメントという意味で使用されます。
ターゲットユーザーは、マーケティング活動の全体的な方向性や決めるために設定するもので、年齢、性別、地域、興味、行動パターンなどの共通する特性を持つグループを決めます。

例えば、当社のコーポレートサイトのターゲットユーザーの例は次のようなものです(一例です)。

① 30代~40代、男性、東京の大手企業に勤務、情報システム部門に所属しておりセキュリティ対策に興味を有する、PCで情報収集をする。
② 20代~30代、女性、東京の大手企業に勤務、広報部門に所属しておりWebマーケティングと運用改善に興味を有する、PCとスマートフォンで情報収集をする。
③ 30代~30代、女性、地方のWeb制作会社に勤務、Webデザインを担当しており転職に興味を有する、スマートフォンで情報収集をする。

一方で、ペルソナとは、元々は古典劇において役者が用いた仮面のことですが、カール・グスタフ・ユングが人間の外的側面をペルソナと呼んだことから、Webマーケティング業界では、商品やサービスを購入する架空の典型的なユーザー像を指す言葉として使用されています。
ペルソナは、コンテンツ作成やキャンペーン設計において、具体的なニーズや行動を仮定し、より効果的なアプローチを実現するために設定するもので、架空の人物を作り上げ、ユーザーとなる人物をより詳細に決めていきます(通常は1つのターゲットユーザーに対して複数人のペルソナを設定します)。

例えば、上記の当社のコーポレートサイトのターゲットユーザー②(本記事のターゲットユーザー)に関するペルソナは、次のように設定したりします(一例です)。

佐藤トラさん(32歳、東京都在住、大手企業のWeb担当者、部署としてはプロモーション全般を取り扱うが、デジタルマーケティングについては任されている。旅行とアウトドアが趣味だが最近旅行先でも仕事のことを考えたりする、部長からWebサイトのPV数を増やす打ち手について相談されているが、ブランディングと両立しながら達成していくか悩んでいる)

ターゲットユーザー・ペルソナの設定はコンテンツSEO対策に有用です

このようなターゲットユーザーやペルソナの設定は、コンテンツSEO対策を実施していく場合には、次の2点で有用です。

まず、そもそも企業がコンテンツSEO対策を実施する場合は、サービスの申し込みをとる、商品を購入してもらう、お問い合わせをとる等のコンバージョン獲得のためである場合がほとんどです。

そうであれば、コンバージョンしてほしいユーザーが検索するキーワードを選定すべきですし、そういったユーザーに向けたコンテンツを作るべきということになります。

ターゲットユーザーやペルソナを設定することで、よりコンバージョンに直結するキーワード選定、コンテンツ制作を推進することができます

次に、コンテンツSEO対策を実践していくと、「ネタ切れ」状態になったり、分析のなかで「PVを獲得できそうなキーワード」を見つけたことで、ついついターゲットユーザーやペルソナと離れたコンテンツを作り始めてしまうことがあり、その結果PV数はあるのにコンバージョン数が非常に低いWebサイトになる、ということがよく起こります。

ターゲットユーザーやペルソナを設定することで、どういった市場、どのようなユーザーに向けてのコンテンツSEO対策なのかという点について、チーム内で共通認識を持ち、無駄な(場合によっては有害な)コンテンツの作成を防ぐことができます

作っただけで満足しないことが大切

一方で、こういったターゲットユーザーやペルソナの設定は、Web制作の現場においては「作っただけで満足してしまう」資料になりやすい点に注意が必要です。

また、ターゲットユーザーにしてもペルソナにしても、あくまで仮説であることに注意が必要です。仮説を立ててWebサイトを作ったら、「ターゲットユーザーが小規模過ぎたので定義を広げる」とか「別のペルソナがユーザー層にいることが分かってきて、ペルソナを追加する」などということはよくある話です。
例えば、当社を例にした上記ターゲットユーザー③は採用に関するものですが、女性デザイナーの感性と一定のスキルが欲しいとは思い一応設定してみたとしても、実際は男性でも感性とスキルがあれば全く問題なく採用したりします。そうであれば男性のペルソナも追加すべきということになるでしょう。

このように、ターゲットユーザーとペルソナの設定をアジャストしていかねば、PV数はあるのだけれどもコンバージョンはそれほど増えないコンテンツを作り続けるということにもなりかねません。

ターゲットユーザーにしてもペルソナにしても、ある程度のユーザーの方向性を決めた仮説であり、Webサイトの運用段階でデータと運用計画に基づいて定期的に評価・検討を加えることが大切です。

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キーワードを選定する

ターゲットユーザー・ペルソナの設定をしたら、次は各ページ毎にメインキーワードとサブキーワードを選定していきます。

メインキーワードとは、「1キーワードで当該ページの上位表示を実現したいキーワード」のことです。
このページであれば「コンテンツSEO」が該当します。

サブキーワードとは「メインキーワードとの組み合わせで上位表示を実現したいキーワード」のことです。
このページであれば「対策」「やり方」「費用」が該当します。

サブキーワードは、メインキーワードに紐づく形となりますので、まずはページ毎にメインキーワードを選定してから、サブキーワードを選定します。

なお、メインキーワードやサブキーワードの数は絞り込むことが重要です。テクニカルSEO的に言えば、キーワードが複数あるとコンテンツに対するGoogleの評価が分散するからとなりますが、コンテンツSEO的に言えば、テーマは絞り込んだ方がユーザーも読みやすくわかりやすいですよねということになります。

当社では、メインキーワード1、サブキーワード2~3で作っていき、PDCAを回していく中でサブキーワードによってさらにページを分ける等の対策をすることで、最終的には「メインキーワード1、サブキーワード1」に近づけていく方法をお勧めすることがあります。

それでは、キーワードの選定手法について解説していきます。

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メインキーワードの選定基準を知ろう

アフリエイトサイトなどでは、とにかくPV数を上げたいといようなこともあるかと思いますが、企業のWebサイトでは、コンバージョンを取るべきサービス・商品に関係するキーワードがあるはずです。
そして、サービスや商品についてユーザーが検索しそうなキーワードについては、営業部門の皆さんやマーケティング部門の皆さんがよく知っていることがほとんどです。

そのため、メインキーワードについては、ターゲットユーザー、ペルソナとサービスや商品より論理的に設定できるというのが当社の見解です。
このページを例に挙げるとすれば、上記ターゲットユーザー②に属している佐藤トラさん(ペルソナ)に向けて、当社のコンテンツSEO対策の実力を知ってもらい、ご縁があればお問い合わせ(コンバージョン)を取りたいという思惑によって作られていますので、メインキーワードは「コンテンツSEO」となります。

ここで、よく「専門家からビッグワードでは勝ちにくいから、競合調査をしてからメインキーワードを決めましょうと言われました」などのお話をいただくことがありますが、メインキーワードはどうしても取りに行きたいキーワードですので、そこは譲るべきではないというのが当社の見解です。

もちろん、キーワード調査が必要な場合もあります。ほぼ同じ意味だがキーワードが分かれている場合にどちらにフォーカスをするべきかといった判断をする場合に参考までにニーズ調査をする場合などです。
例えば、当社のオフィシャルサイト(このサイト)であれば「Webサイト」と「ホームページ」のどちらにフォーカスすべきかという問題があります。検索数は「ホームページ」の方が多いのですが、当社のクライアントは大手企業様が多いため、このサイトでは「Webサイト」を優先しています。

しかしながら、当社では、メインキーワードの選定基準は、そのキーワードを取りに行く「必要性」があるか否かとしており、メインキーワードの選定段階では競合調査は行わない(競合に譲らない)のが通常です(なお、コンテンツを作成する段階では、後述のように競合コンテンツに「書き負けない」ようにするために、競合調査をする必要がありますので、この段階で調査をしておいても構いません。お伝えしたいのは、競合調査によってメインキーワードを選定するべきではないと考えているということです)。

このように、メインキーワードについては、競合がどうかとかあまり気にせず、自社のサービスや商品についてのキーワードを取りに行く目的で、プロダクトアウトで選定する方法をお勧めしています。

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サブキーワードの選定基準を知ろう

上記のように、メインキーワードはプロダクトアウトで選定しますが、メインキーワードと組み合わせるサブキーワードについては調査をしたうえでユーザーのニーズが高く、競合が弱いキーワードを選定する方法がお勧めです。

そのサブキーワードとの組み合わせは、一定のニーズがあり、上位表示を実現できるキーワードなのかという「相当性」が選定基準になるということになります。
なお、ニーズがあって上位表示できるかどうかで判断するわけですので、その自信があれば調査は不要な場合もあることも付け加えておきます。

例えば、この記事については調査をほぼしていません。
「コンテンツSEO」と組み合わせる「対策」「やり方」「費用」というキーワードはGoogleの検索窓で「コンテンツSEO」と打ち込むと、サジェストで表示されたため、一定のニーズがあると適当に判断しています。
また、当社のオフィシャルサイトはテクニカルSEO対策では十分になされているため、しっかりとした記事を書けば上位表示できるのではないかと考えているからです(とはいえ、「費用」まで含めるべきかについは悩ましいところです。そこで、やってみて上位表示できない場合には、「費用」だけページを分ける作戦でまずはトライしてみようと思います)。

このように、サブキーワードについては、ニーズや競合を気にして、上位表示できると判断したキーワードを、マーケットインで選定する方法をお勧めしています。

メインキーワードの選定基準 ・サービスや商品について関するキーワード
・そのキーワードをとる「必要性」で判断(プロダクトアウト)
・キーワード調査(競合調査)によらず選定することをお勧め
サブキーワードの選定基準 ・ニーズが一定程度あり競合性が弱いキーワード
・そのキーワードを選択する「相当性」で判断(マーケットイン)
・キーワード調査(ニーズと競合性)によって選定することをお勧め

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キーワードのニーズと競合性を調査する方法を具体的に知ろう

さて、ここからは、具体的なキーワードの調査方法について解説したいと思います。
キーワードのニーズと競合性を調査するツールはいくつかありますが、当社はSemrushとGoogleのキーワードプランナーを使用しています。
Semrushは有料のツールですので、ここでは無料で使用できるGoogle広告のキーワードプランナーでのやり方をご紹介します。

まず、Google広告のアカウントをお持ちでない方は、アカウントを開設するところから始める必要がありますが、本記事は企業のWeb担当者向けの記事ですので、アカウントの開設の仕方については割愛させていただきます。

Google広告の管理画面を開いたら、左のサイドメニューの「ツール」をクリックし、「キーワードプランナー」を選択します。

任意のキーワードのニーズと競合性を調べたい場合、右側の「検索のボリュームと予測のデータを確認する」を選択します。

検索のボリュームと予測のデータを確認する」のボックスに、調査したいキーワードを入力して「開始する」をクリックします。

ボックスには、","またはエンターを押して改行することで、複数のキーワードを入力できます。

「月間平均検索ボリューム」の列でニーズが分かりますし、ニーズの推移も見ることができます。
「競合性」の列で、言葉そのままですが競合性がわかります。「低」がねらい目の組み合わせとなります。

なお、ある程度広告運用をしていないと、「月間平均検索ボリューム」の列や「3か月の推移」の列などが、かなりざっくりとした表示になってしまいます。
この場合は、ご契約されている広告代理店さんかWeb制作会社にご相談してみてください。

類似のキーワード候補を探し出し、ニーズと競合性を調べたい場合、左側の「新しいキーワードを見つける」を選択します。

先ほどの検索結果からは「キーワード候補」をクリックすることで同様の機能を使用可能です。

「ビジネスに密接に関連している商品やサービスを入力します」の欄にキーワードを入力します。
基本的にはメインキーワードを入力しましょう。

関連性の高いキーワードが表示されますので、ここから適切なメインキーワードとサブキーワードの組み合わせを選定します。

また、右上の「キーワード候補をダウンロード」をクリックしましょう。CSV、スプレッドシートのどちらでも大丈夫です。

月間平均検索ボリューム(Avg. monthly searches)については、大きいほうがニーズがあるということですので降順にしてみましょう。

競合性(Competitor)については、低いほうが上位表示しやすいということですので、「低」や「中」で絞り込んでみましょう。

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サイトマップに整理しよう

ページ毎にメインキーワードとサブキーワードを設定したら、これをサイトマップに記載しておきましょう。
この資料に毎月のクリック数、平均順位などを追記して、データを蓄積していくことでPDCAに役立つ資料となります。

ユーザーにとって価値の高い高品質なコンテンツとは?

キーワードを選定したら、次は価値の高い高品質なコンテンツを作ります。

それでは、「高良質なコンテンツ」とはどのようなものを指すのでしょうか。

こちらも2024年9月現在、Googleより、高品質なページ評価を示す要素として一定の基準(E-E-A-T)が示されています。

E-E-A-Tとは、E→Experience(経験)、E→Expertise(専門性)、A→Authoritativeness(権威性)、T→Trustworthiness(信頼性)の4要素のことを指します。

図にもあるように、経験、専門性、権威性の3要素によって信頼性を確立できたコンテンツが、ユーザーにとって価値の高い高品質なコンテンツとなります。

このE-E-A-Tはランキングシグナルではないとされていますが、高品質なページ評価を示す要素であり、これまで述べてきたように高品質なページは上位表示されやすい以上、当社では事実上のランキングシグナルであると考えています。

特に、2024年8月15日に開始されたGoogleのコアアルゴリズムアプデートでは、小規模、個人サイトについても正当に評価することを謳っており、これまでSEO業界で暗黙の了解であった、小規模なサイトでどんなにいいコンテンツを公開しても、大手サイトの方が優遇されるという課題に対応すると明言しています。

これは、サイトの規模や施されたテクニカルSEOよりも、高品質なコンテンツを作ることの価値がより向上すると言い換えることができるかもしれません。

とはいえ、そんなに難しい話ではありません。ユーザーにとって価値の高い高品質なコンテンツを作れば「それはそうなるよね」という内容です。

例えば、このコラムに検索エンジンでたどり着いたユーザーのみなさんは、「コンテンツSEO」というキーワードを含めて検索されている方が多いと思います。
ここまで記事を読んでいただき、他の記事と比較して価値が高い、高品質であると感じていただけたでしょうか。
もしそう感じていただければ嬉しく思いますが、ここではそうであると信じて、E-E-A-Tにあてはめながら具体的に解説していきたいと思います。

経験(Experience)について知ろう

E-E-A-Tの「経験(Experience)」とは、コンテンツの作成者が言及するテーマや内容について、実体験をもつ経験がコンテンツに含まれていることで評価される項目です。

この記事に関しては、この記事を今まさに書いている「ちほうタイガー」は、15年以上Webコンサルタントとして多くの大企業のSEO対策やWeb全般のコンサルティングを担当してきた者で、この記事はその現場のコンテンツSEOに関するノウハウを集めて作成されています。
加えて、わかりやすくお伝えするために、このページを実例にしながら記載している点も、経験をお伝えしていると言えるでしょう。

きっと、「経験」の項目で高い評価をもらえるものと信じています。

専門性(Expertise)について知ろう

E-E-A-Tの「専門性(Expertise)」は、特定の分野やテーマにおいて高度な知識や技術がコンテンツ内で開示されていることで評価される項目です。

この記事に関しては、コンテンツSEOという分野に関して、専門的なノウハウを集約・網羅している他、コンテンツSEOの対策・やり方と費用というテーマについて、かなり掘り下げた記述をしているつもりです。
この記事によって、企業のWeb担当の皆様の疑問点を解決することに、一定程度はお役に立てているものと信じています。

また、2024年9月上旬現在の最新の情報についても、可能な限り言及するように努めています。

きっと、「専門性」の項目で高い評価をもらえるものと信じています。

権威性(Authoritativeness)について知ろう

E-E-A-Tの「Authoritativeness(権威性)」は、そのコンテンツを作成した人やコンテンツ自体が、コンテンツのテーマに関する有力な情報源として知られていることで評価される項目です。

この記事に関しては、12年以上続いており、大手企業様のWebサイトを担当させていただいているWeb制作会社のコーポレートサイトのコラムであることは、権威性の項目でプラスに働くものと思います。

なお、「ちほうタイガー」というファンタジーな妖精としてこの記事を書くより、それなりに知られている着ぐるみの中身の本名で記事を公開した方が、権威性が向上するのだろうとは思います。
しかし、恥ずかしいじゃないですか…ちょっとここは諦めざるを得ません。
ただ、このページがリンクされていたり、他のサイトやSNSで言及されていたりすると、権威性は向上しますので、ここは皆様のお力によって満たしていきたい…という淡い期待を持っております。
皆様よろしくお願いいたします。

信頼(Trust)について知ろう

E-E-A-Tの「Trust(信頼)」では、4つの要素の中で最も重要であり、前述のように、経験、専門性、権威性の総合評価の結果、そのコンテンツ自体やコンテンツの作成者・サイトの運営者が信頼できることで評価される項目です。

この記事に関しては…この記事が「コンテンツSEO」と「対策」「やり方」「費用」の組み合わせで上位表示されているかどうかで、皆さんの方で判断いただけないでしょうか。
公開後、無事上位表示されていて、信頼ってこの程度でもちゃんと評価してもらえるのだと証明出来たらいいなと…祈っております。

ユーザーの健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に関する情報 (YMYL)について注意しよう

YMYLは「Your Money or Your Life」の頭文字をとった言葉で、Google検索セントラルの和訳によれば「人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生」であり、これらに「大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-T が優れたコンテンツを特に重視します」と明記されています。

つまり、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に関するテーマについては、前述のE-E-A-T が高いレベルで求められるということになります。

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ユーザーにとって価値の高い高品質なコンテンツの作り方

さて、ここまでは価値の高い高品質なコンテンツとは何かという本質的なお話でした。
ここからは、高品質なコンテンツの作り方に関する皆さんの疑問に答えていきたいと思います。

一定の文章量がないと上位表示できないというのは本当?

まず、お取引を始めたばかりのクライアントから、「他の専門家から、『1ページに3000文字のテキストを作らないといけない』と聞いたが本当でしょうか」などのご質問をいただくことが多いので、先に解説しておきたいと思います。

まず、この件に関してGoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)さんは、「私たちの観点からは、以下のようなアルゴリズムはありません。私たちはあなたのページの単語数を数えて、100ワードまではすべて悪い、100ワードから500ワードまでは問題ない、500ワード以上と5枚の写真が必要です、といったそういう見方を私たちはしない」と発言されています。
参考:English Google Webmaster Central office-hours hangout(35分あたり)

そして、その発言はSEO対策に関わってきた現場から見ても、正しいのだろうと思います。
そういう意味では、上記「1ページに3000文字のテキストを作らないといけない」といったアドバイスが、どのコンテンツでも一律3000文字ないといけないという意味で言われたのであれば、正確ではなかったのかもしれません。

一方で、ユーザーにとって価値の高い高品質なコンテンツを作ろうとすれば、一定以上の文字数になってしまうケースも多くあります。
特定の分野やテーマに関して、自分の体験を交えながら、高度な知識をわかりやすく丁寧に、そして網羅的に記載していけば、どうしても文字数が増える傾向になります。
そういう意味では、上記「1ページに3000文字のテキストを作らないといけない」といったアドバイスが、そのテーマでE-E-A-Tで高い評価を得るために必要な文章量の目安として言われたものであったなら、それは適切だったのかもしれません。

当社の見解としては、「各テーマごとにE-E-A-Tで高い評価を得るために必要な文章量の目安は現在のところ事実上存在する」というものになります。

当該キーワードで検索をした際の競合コンテンツに「書き負けない」ことが必要であると考えるからです。

確かに、オリジナリティに溢れたコンテンツを作れれば、2000文字のコンテンツが1万文字のコンテンツより高い評価を受けることもありますし、実際に徐々にそうなってきていると感じています。
この記事もある程度オリジナリティがあると思うので、高い評価を受けると信じています。

しかし、完全に「オリジナル」というのはなかなか難しいものです。
専門情報であったり、最新情報であっても、どこかで誰かが公表しているものであったりします。
それこそ、すでに上位表示されている競合コンテンツにはそういった情報が掲載されていたりしますので、結局は、競合コンテンツより高品質なコンテンツを作ろうとすれば、書き負けないように内容が網羅的、専門的になり、文章量が増えていってしまいます。

なお、その文章量の目安は、各テーマごとの競合サイトの状況次第で変わってくる相対的なものであるという点に注意が必要です。

競合サイトの調査方法について知ろう

このように、E-E-A-Tで高い評価を得るために必要な文章量の目安は相対的なものですので、コンテンツを作る際には、競合サイトの状況について調査をする必要がありますが、その調査方法について解説していきたいと思います。

まず、皆さん、ビッグキーワード(検索数の多いキーワード)、スモールキ-ワード(検索数の少ないキーワード)という言葉を聞いたことはありますでしょうか。

よくある質問に、「ビッグキーワードには文章量が必要だと言われたがどの程度必要なのか」というものがありますが、厳密には、当該キーワードの検索数の多い少ないという点とE-E-A-Tで高い評価を得るために必要な文章量は、理論的にはあまり関係がありません。

もちろん、ビックキーワードに関しては競合も強い傾向にありますので、事実上、キーワードの検索数とも一定の相関関係が認められたりしますが、あくまで、競合コンテンツに書き負けないための目安を知るための調査ですので、競合コンテンツの文章量を調査するのが最も効果的な調査手法であると考えています。

当社の場合、当該キーワードで実際に検索をしてみて、1位~5位までにヒットしたコンテンツの文字数の平均を調べ、そこを目安とする方法を採用しています。

例えばこのページを例にしてご説明しましょう。

メインキーワードは「コンテンツSEO」と設定されています。
このキーワードを実際にGoogleで検索した際の1位から5位までのページの文字数平均は、なんと23,664文字でした! うち2サイトは3万文字を超えています…皆さん頑張りすぎです…。

まぁ、Web関係のサイトで「コンテンツSEO」で上位表示させたら、コンテンツSEOのノウハウがあるという証明になるわけですから、力を入れるのも当然といえば当然かもしれません。

なお、サブキーワードとの組み合わせの平均文字数も調べましたので、下記にまとめてみます。

コンテンツSEO 平均23,664文字
コンテンツSEO 対策 平均23,664文字(「コンテンツSEO」と同じ5サイトでした)
コンテンツSEO やり方 平均18,309文字
コンテンツSEO 費用 平均10,884

これらのコンテンツに書き負けないようにする必要があるわけですが、わたくし、ちほうタイガー、ここまでもかなり頑張って書いてきたつもりで、まだ1万2000文字程度です…。
えっ…まだ半分以下なの?という思いで、絶望感が半端ないですが、この記事のE-E-A-Tは良いはずだと信じていますし、当社の場合テクニカルSEOの後押しがあるので、ここは当社のエンジニア陣を信じて、2万文字あれば3万文字越えのコンテンツとも競えるはず…と自分を納得させることにします。

SEOに特化したライティングノウハウ(キーワード数、共起語を含める等)がある?

実際のコンテンツを制作していくにあたって「上位表示させるためのライティング手法があると聞いたが本当か」という質問を受けることがあります。

確かに、基本的なルールはありますが、しかしそれは特別難しいことではありませんので、いわゆるSEOに特化したライティング手法については、特に意識する必要はないと考えています。

例えば、コンテンツSEO業界で大昔に言われており、今ではあまり言われなくなったライティングテクニックに「1000文字以内に選定したキーワードを〇回以上使用しないといけない」というルールというものがあります。

しかし、選定したキーワードに関する記事を制作している以上、普通に書いていれば当該キーワードは必要十分な形で使用されるはずです。

あるいは、コンテンツSEO業界で以前より言われており、今でも割と信じられているライティングテクニックに「共起語(メインキーワードを含む文章やその周辺で頻繁に使用される単語)を分析し、それを文章に組み込んでいくことが重要」というものがあります。

しかし、メインキーワードについて、その周辺で頻繁に使用される単語であれば、普通に書いていても必要十分な形で使用されるはずです。

そもそも、前述のように、Googleはユーザーにとって価値の高い高品質なコンテンツを上位表示させようとしており、例えば、とあるテーマに対して実際は50点のコンテンツを、技術によって60点に見せかけるという手法を嫌いますし、こういった作為的な対策を見抜き、コンテンツの価値を評価する改善を繰り返しています。
特にここ最近、Googleの価値である「ユーザーにとって価値の高い高品質なコンテンツを上位表示させる」という本質的技術に関して、加速度的に改善されているように感じます(個人的には、多くの生成AIによる検索サービスがスタートしているため、Googleも追い込まれながら頑張っているのかなと感じています)。

そのため、上記のようなテクニックを意識して使用しなくても、最近のGoogleはちゃんと上位表示してくれると当社では考えています。

むしろ、普通に書けば必要にして十分なキーワードの使用、共起語の使用はなされるわけですから、それを意識的に多めに埋め込むという方法は、程度によっては後々Googleに低い評価を付けられる可能性もあると考えており、当社のクライアントにはお勧めしておりません。

実際に、本記事も共起語など調査していませんし、キーワード数なども意識もせずに書いています。
「コンテンツSEO」という、SEO対策名での上位表示をもって、この内容の証明ができたら良いなと思っております。

それでは、上記の基本的なルールとはどのようなものでしょうか。
若干テクニカルSEOとかぶりますが、コンテンツの制作・登録時にできるルールについてだけ、次から解説していきたいと思います。

タイトルは全角32文字以内にしよう

ページのタイトル(title)には、全角32文字以内で作成します。

以前は正確にはバイト数で閾値を決めていると言われていましたが、現在はピクセル数で閾値が決められていると言われています。
技術的な正誤はわかりませんが、いずれにせよ全角32文字あたりというラインは変わりませんので、当社は文字数でカウントしています。

この文字数を超えると、Googleの検索結果画面でタイトルの表示が省略されてしまい、クリック率が低下します。
クリック率が低下すると、SEO面での評価が若干下がるため、気をつける必要があります。

私の記憶では、Googleは2023年まではクリック率(CTR)がランキングシグナルではないと言ってきたと思います。

しかし、SEO業界ではクリック率はランキングに影響を与えていると考えられてきました。
クリック率が高ければ、ユーザーの興味が高いコンテンツであるということになりますので、Googleがそれを考慮していないはずがないと考えられていたからです。
また、海外の専門家より、クリック率がランキングに影響を与えているとの検証結果が度々報告されてもいました。

そういったなか、2024年の5月、Googleの内部botが間違えてGoogleの技術文書をGitHubに公開してしまうという事件があり、その技術文書の信憑性をGoogleが認めるという事態が発生しました。
その技術文書のなかに、クリック率もランキングシグナルとして扱われていることが記載されていたことで、この点についての裏付けがとれたということになります。

タイトルにはキーワードを含めよう

ページのタイトル(title)には、キーワードを含めましょう。

基本的なルールと言っていますが、これは「普通そうなる」と思います。
例えばこのコンテンツは「コンテンツSEO」に関する「対策」「やり方」「費用」について作成したコンテンツです。
そうであれば、むしろ、タイトルからこのキーワードを抜く方が難しいくらいです。
コンテンツ内容を説明するタイトルを作れば大丈夫です。

また、大分昔に「タイトルの左側に重要なキーワードを入れる」ということがテクニックのように言われていたことがありましたが、そういった細かいテクニックっぽいものは気にしなくても良いというのが当社の考えです。
GoogleのアルゴリズムとAIはそんなにシンプルなものではありませんし、国内の有名どころのSEO対策チームの要の人で、そういうことを言っている人に会ったことは今のところありません。
実際に、上記技術文書にもそういった点は記載されていないという認識です(英語で大量なので…一部しか読めておらず…すみません)。

とはいえ、左側にある方が目立ちますので、前述のクリック率に関係している点は気にした良いでしょう。
例えば、この記事のメインキーワードは「コンテンツSEO」ですが、それよりも新しい情報であることが伝わった方がクリックしてもらえると考えているので、一番左側に【2024年11月版】という表記を入れる予定です。

ディスクリプションをページ毎に設定しよう

ページの説明文を入れるディスクリプション(description、要約文)はページ毎に設定しましょう。

ディスクリプションは、検索結果画面で、タイトルの下に表示される文章(スニペット)で、クリック率に影響を与えます。
ディスクリプションは、スマートフォンの場合も想定して70文字程度で記載しましょう。省略されないようにすることの重要性はタイトルと同様です。

また、ディスクリプションを設定しても、検索エンジンの方で本文から作成した要約の方がディスクリプションよりもページの説明ができていると判断されたときには、Googleの作文が表示されることがあります。
この場合は、ディスクリプションを書き直しましょう。

なお、ディスクリプションに意図的にキーワードを入れる必要はありませんが、ページの内容を説明すれば、こちらも必然的に入ってくると思います。

見出しにはキーワードを含めよう

ページの見出し(h1,h2,h3)には、キーワードを含めましょう。

見出しの内容も、普通に作れば自然とキーワードが入ってきますので、それほど意識をする必要もないかと思います。

コンテンツSEOを展開することを前提に制作されているWebサイトであれば、見出しはパターンとしてセットされているはずです。
ですので、運用面では意識せずとも、見出しを管理画面から登録していけば問題ないかと思います。

画像や動画を多く使い、適切な代替テキストを入れよう

画像や動画を多く使うことは、E-E-A-Tで高い評価を受けるために重要です。

こちらも、あくまでユーザーにとって価値の高い高品質なコンテンツを作るためには、できるだけ画像や動画を使ってわかりやすく作った方がよいというものです。

無理矢理に不必要なイメージ写真を随所に入れるやり方は、特にスマートフォンユーザーにとって良くないと考えているため、当社ではお勧めしていません。

画像や動画には、適切な代替テキスト(alt)を設定しましょう。

各画像・動画には、適切な代替テキストを入れましょう。

代替テキストは、下記のように、できるだけ具体的に詳しく記載することが推奨されています。

悪い例(代替テキストがない) <img src="puppy.jpg"/>
悪い例(キーワードの乱用) <img src="puppy.jpg" alt="子犬 犬 赤ちゃん犬 小犬 仔犬 パピー わんちゃん 子犬 兄弟 レトリーバー ラブラドール ウルフハウンド セッター ポインター 子犬 ジャック ラッセル テリア パピー ドッグ フード ドッグフード 安い 子犬用 フード"/>
良い例 <img src="puppy.jpg" alt="子犬"/>
最も良い例 「取ってこい」遊びをするダルメシアンの子犬

※「Google検索セントラル」より引用

なお、この代替テキストの設定はウェブアクセシビリティの面でも必要ですので、しっかりと設定しましょう。

ページ同士の内部リンクを適切に構築しよう

ページ内部のテキストリンク(「アンカーリンク」といいます)には、遷移先のページの内容を含めましょう。
画像リンクの場合には、上記代替テキストに遷移先のページの内容を含めましょう。

このアンカーテキストを適切に記載することで、Googleのクローラーが遷移後のページの内容とサイト構造を理解しやすくなる(情報を適切に伝達しやすくなる)という効果があります。

なお、このサイト内部で行うリンクについても、リンクをされた方のページの評価が上がりやすくなります。
そのため、重点的に上昇させたいページへの内部リンクをすることで、クローラーにリンククリック後の飛び先の内容を理解しています。

コンテンツの制作・登録時にできる基本的なルールは概ねこのあたりですが、もし漏れや最新情報がありましたら追記していきたいと思います。

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現状分析・改善を定期的にする

さて、これまで記載したとおりに、製作段階で分析をした上で、ユーザーにとって高品質なコンテンツを制作・公開したとしても、スタートラインに立ったにすぎません。
ここから新規コンテンツの定期的な追加はもちろんとして、各コンテンツに対する定期的な分析・改善の実施という長い旅が始まるのです。

評価は相対的であるため定期的な分析と改善が必要です

さて、例えばこの記事を2024年9月2日に公開したとして、当社のテクニカルSEOの力も加味すると、翌日9月3日には、狙ったキーワードである程度上位に表示されている可能性があります。
例えば、「コンテンツSEO やり方」というメインワードだけで、30位あたりに掲出されているかもしれません。

しかしながら、例えばその次の日である9月4日にこの記事より高品質な記事が公開されてしまえば、40位と下落する可能性もあります。

逆のケースもあります。
30位よりもより上位表示をさせたいと考えて、さらに良いコンテンツに改善を加えると、29位になるかもしれません。

このように、Googleでの検索順位は競合サイトの評価次第で相対的に変化します。

そのため、より上位を目指したいと考えるのであれば、定期的に現状分析・評価をしながらコンテンツの改善を加えていくというPDCAサイクルを「ページ毎に」回す必要があります。

主に、文章量を増やす、図などを追加してわかりやすくする、最新情報を盛り込む、体験談などを追加するなどです。

ただし、あくまでテーマに沿ったものでなければなりません。

改善の評価速度について

では、コンテンツの改善を行ったとして、Googleはそれをどの程度キャッチアップしてくれるのでしょうか。

この改善についてGoogleは捕捉し、再評価を行う速度は年々早くなっていると感じています。

特に、2024年8月15日に開始されたGoogleのコアアルゴリズムアプデートは、「サイトが行ったかもしれない改善をよりよく捕捉し、ウェブのベストを紹介し続けられるようにすることも目的としている」とGoogleが公表していますので、当社でも現在注視しているとことになります。

また詳細が分かれば追記していきたいと思います。

サンドボックスについて

なお、新規公開されたWebサイトに起こりうるサンドボックスについても触れておきたいと思います。

SEO業界では昔から、Webサイトを新しく立ち上げた場合には、数週間から数か月間の間、Google検索で上位にヒットしにくくなるアルゴリズムがあると言われてきており、この評価期間のようなものをサンドボックスと呼んできました。
新しく立ち上がるサイトの信頼性を慎重に判断するための期間と考えられてきたのです。

このサンドボックスの存在については、Googleは否定してきましたが、前述の2024年5月に間違えて公開されてしまったGoogleの技術文書によって、このサンドボックスと呼ばれていたものが存在していたことが裏付けられました。

こういったサンドボックスの存在が信じられてきた(そして実際に存在した)ため、Webサイトを最初に作った際には、よいコンテンツを作ってもなかなか評価されにくいという問題があり、評価と改善は、サイトアップ後数か月経過してから行うというのがよくある方法でした。

しかしながら、この技術文書に記載されている機能が、現在も存在するかは不明です。

Web制作会社という立場上、当社は毎月いくつかの新規Webサイトの立ち上げに関わってきています。
その経験上、サンドボックスはいまだ存在するとしても、評価期間は短くなってきていると感じています。

そのため、当社でもコンテンツSEO対策用のオウンドメディアを立ち上げた際には、早めのタイミングで分析・評価を開始することをお勧めしています。

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コンテンツSEOの費用は?

それでは、コンテンツSEO対策を実施するにあたり、どのような費用がいくら程度かかるものなのでしょうか。
以下、Web制作会社である当社の感覚で解説させていただきます。

コンテンツを公開するWebサイトにテクニカルSEOを施す必要性と費用

まず、しっかりとコンテンツSEO対策を実施しようと考えられているのであれば、記事を投稿するオウンドメディアなどのWebサイトを、Googleがお勧めしている手法で構築しておくことが非常に大事です。

特に、最近はコンテンツSEO対策の世界でもWebサイトの表示速度が重要視されています。
Webサイトの表示速度はランキングシグナルであるコアウェブバイタルの1要素ですが、この表示速度を最初から早くしておけば、改善フェーズでコンテンツを追加したりリッチコンテンツを実装してもコアウェブバイタルの合格を維持できるからです。

以前はWordPressがSEO対策に強いと言われてきましたが、この表示速度という面において有利とは言えなくなっています(WordPressサイトでも技術力があれば高速化することは可能ですので、WordPressだからダメということではありません)。

このテクニカルSEO対策は、基本的にはWebサイトを新規制作するか、リニューアルをする際に一緒に実施するというケースがほとんどです。
この場合の費用はどこまでやるのかによって千差万別ですが、高速化を考慮しない構築手法と比べると、10万円~100万円ほど高くなると思います。

また、既存のWebサイトの高速化を行う場合には、高速化が考慮されていないWebサイトを直していくためより工数がかかります。
この場合の費用もどこまでやるのかによって変わりますが、20万円~200万円ほど高くなると思います。

Webサイトを新規制作する、あるいはリニューアルをする場合に、Web制作会社に「PageSpeed Insightsのモバイルのパフォーマンスで80点以上をマークしたいが、その場合いくらかかるのか」と聞いてみると良いでしょう(PCで80点以上を越えるのは比較的簡単ですので、モバイルを基準にして相談しましょう)。

また、既存のWebサイトを高速化する場合には、「予算20万円で、何をどこまでやってもらえるか」という聞き方をすると良いでしょう。

コンテンツの登録をできる管理画面を作り込む必要性と費用

次に、コンテンツSEO対策を実施するにあたって、管理画面から記事を投稿できることは当然として、上記タイトル、ディスクリプション、見出し、代替テキスト、アンカーリンクなどを簡単に登録できるようにしておくことが大切です。

前述のように、コンテンツSEO対策を実施するにあたっては、定期的な新規コンテンツの追加、各コンテンツの改善を継続的に行う必要があります。
その際に、毎回HTML,CSSなどを修正していくとすると、トータルでみればかなり工数が多めに取られてしまいます。

企業の広報担当やWeb担当である皆様からすると、そんな作業よりやるべきことが沢山ある状態かと思います。
新規コンテンツの追加、各コンテンツの改善の実施に工数がかからないようにすることは重要です。

この管理画面の構築は、通常Webサイトの新規制作やリニューアルをする場合のCMS構築費に含まれているかと思いますが、もしお使いのCMSでそのようになっていなかったら、ご契約されているWeb制作会社に改修費用について確認されるとよいと思います。

社内でコンテンツを作成する必要性と費用

コンテンツSEO対策を実施するにあたって、避けて通れないものがコンテンツの作成です。

このコンテンツは、前述のように、E-E-A-Tで高い評価を得るようなコンテンツを作成する必要があります。

しかしながら、体験、専門性、権威性の項目をクリアし、信頼性を獲得しようとすれば、ほとんどのケースでは「自社内でコンテンツを作ることが望ましい」ということになります。

このコンテンツの作成こそが、最も時間的コストがかかる点であり、この時間的コストは削るべきではないと考えております。

逆に言えば、このコンテンツ作成にエネルギーを傾斜配分するために、他の部分にはできるだけコストがかからないようにしておくことが重要です。

プロにコンテンツ作成を依頼する場合の費用

社内でどうしてもコンテンツを作成することができない場合、あるいは潤沢なご予算がある場合には、外部のライターさんにコンテンツ制作を依頼する方法があります。

この場合、SEOの専門ではなく、皆さんのサービス・商品に関する専門分野のライターさんにお願いすることが大事です。

SEOの専門である必要性が少ないという点は、前述のとおりです。
それよりは、あくまでコンテンツの内容勝負になりますので、皆さんのサービス・商品に関して、体験、専門性、権威性を持った記事をかけるライターさんにお願いする必要があります。

専門分野のライターさんに記事執筆を依頼する場合の費用はピンキリですが、一般的には3000文字程度の記事をお願いする場合、1記事20,000円~50,000円程度かと思います。

以前は、マッチングサイトにて複数のライターに対して、一記事数千円程度で記事執筆を依頼して数多くアップするという手法が流行したこともあります。

しかし、現在はそういった記事ではGoogleから高い評価を得にくくなっていますし、今後その傾向は更に進むと思いますのでお勧めしません(特に生成AIでほぼ全文を記載したようなコンテンツは低い評価を受けるようになると思います)。

論より証拠

さて、上記のようにコンテンツSEOの対策・やり方・費用についてお伝えさせていただきましたが、本当なのでしょうか。

論より証拠ということで、このtaneCREATIVE社オフィシャルサイトにおけるSearch Consoleの数値(過去3か月間)を掲載させていただきました。

現在平日は1日1200クリック程度、お問い合わせ数も順調に増えております。

この数字はまた更新する際に公開させていただきます。

コンテンツSEOに興味のある方はお気軽にお問合せ下さい

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

本記事が皆様のお役に立てたのであれば幸いです。

重要なポイントについては記載したつもりですが、もしコンテンツSEO対策の詳細についてご相談があれば、お気軽に当社にお問い合わせください。

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この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。