【2025年6月版】a3 Lazy Loadのバージョンと脆弱性情報

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

本記事はa3 Lazy Loadのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年6月27日に執筆しています。

a3 Lazy Loadは、WordPressのSEO対策について体系的に支援するプラグインであり、Steve Trumanさんによって開発・サポートされています。

WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストールは10万以上、総ダウンロード数は391万回以上を計測しており、世界的にも人気のあるプラグインの一つと言ってよいでしょう。

一方で、人気が高いほど攻撃対象になるリスクもあるため、脆弱性への適切な対応が重要になります。
実際にa3 Lazy Loadの脆弱性は過去見つかっており、迅速に対応されています。

この記事では、企業のWeb担当の皆様に向けて、a3 Lazy Loadの概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、a3 Lazy Load自体については安心して使用していただけるようにしたいと思います。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

a3 Lazy Loadとは

前述の通り、a3 Lazy LoadはWordPresサイトの表示速度を向上させるプラグインです。

画像の読み込みをページの表示と同時に行うのではなく、画面スクロールに合わせて遅延させる「Lazy Load」を簡単に設定することができ、これにより、ページの初期読み込み時間が短縮され、ユーザー体験の向上とSEO評価の改善に繋がります。
動画やiframeにも対応する多機能さも評価されており、世界的にも人気のあるプラグインとなっています。

一方で、利用者の多いプラグインは、攻撃のターゲットにされる可能性があるため、当社では、脆弱性に対する対応が遅い、もしくは対応しないプラグインは、クライアントにお勧めしていません。

a3 Lazy Loadについては、最新バージョンリリース以降脆弱性は見つかっていないこと、過去脆弱性が見つかった際には迅速に対応されていることから、2025年6月27日現在、セキュリティ面での問題はないと考えております。

a3 Lazy Loadのバージョン情報に関するポイント

a3 Lazy Loadは、通常のセマンティックバージョニングに近いバージョニングを採用しており、左からメジャーバージョン、マイナーバージョン、パッチバージョンの3つの数字で構成されています。

2025年6月27日現在、a3 Lazy Loadの最新バージョンは2.7.5であり、WordPress 6.8.1までテストされています。

通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新パッチバージョンのみであり、最新パッチバージョンへのアップデートを推奨いたします。

a3 Lazy Loadのバージョン情報

2025年6月27日現在での、a3 Lazy Loadのバージョン情報は次の通りです。

バージョン リリース日 サポート期限 修正された脆弱性
2.7.5 2025年6月19日 サポート中
2.7.4 2025年6月17日 2025年6月19日
2.7.3 2024年7月15日 2025年6月17日
2.7.2 2024年2月6日 2024年7月15日
2.7.1 2023年11月23日 2024年2月6日
2.7.0 2023年1月3日 2023年11月23日
2.6.1 2022年10月4日 2023年1月3日 Wordfence
2.6.0 2022年7月20日 2022年10月4日
2.5.0 2022年5月24日 2022年6月7日 Wordfence

※各バージョンのリリース日については、WordPress公式サイトの開発ログの情報に基づいています。
※上記の内容は、バージョン2.6.0までを掲載しています。また、それ以前のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン2.6.0以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。

a3 Lazy Loadの脆弱性情報

a3 Lazy Loadの最新バージョンは2.7.5であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。

また、a3 Lazy Load 2.6.0以下のバージョンをご使用の場合には、既知の脆弱性が存在する可能性がありますので、最新バージョンへとアップデートをしてください。

a3 Lazy Load自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。

脆弱性情報 深刻度 影響を受けるバージョン 修正されたバージョン
Wordfence CVSS v3
8.8 (重要)
・a3 Lazy Load 2.6.0までのバージョン ・a3 Lazy Load 2.6.1
Wordfence CVSS v3
8.8 (重要)
・a3 Lazy Load 2.4.9までのバージョン ・a3 Lazy Load 2.5.0

※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しており、その他の情報については、JVN iPediaなどでご確認ください。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)に準拠しています。JVN、NVDにてスコアリングされていない脆弱性情報についてはWordFenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずCVE、JVN、NVDなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。

a3 Lazy Loadのバージョンアップを継続する体制について

前述のように、a3 Lazy Loadは世界的にも人気のあるプラグインであり、Web制作の現場でWordPressを利用する場合には、お世話になる確率が高いプラグインです。

しかしながら、a3 Lazy Load自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。

taneCREATIVE社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、a3 Lazy LoadとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについてもノウハウを有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

a3 Lazy Loadを使用したWebサイト制作やアップデートを含む保守・管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。