【2025年1月版】XO Securityのバージョンと脆弱性情報

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

本記事はXO Securityのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年1月9日に執筆しています。

XO Securityは、WordPressサイトの包括的なセキュリティプラグインであり、Xakuroこと石鷹さんによって開発・サポートされています。

本来、このコラムは、企業のWeb担当の皆様に向けて、いわゆる人気プラグイン(最低でもアクティブインストール10万以上)の概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、当該プラグインを安心して使用していただくことを目的としていますが、XO Securityは、アクティブインストール2万以上、総ダウンロード数26万以上と、現時点ではこの基準に達していません。

しかしながら、ちほうタイガーが個人的に注目をしており、またtaneCREATIVEとしても検証を始めておりますので、本記事を執筆・更新していくことで、XO Securityを安心して使用していただけるようにしたいと思います。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

XO Securityとは

前述の通り、XO Securityは、Xakuroこと石鷹さんが開発・サポートを継続している、オープンソースのWordPress向けプラグインです。

XO Securityは、WordPressサイトの安全を高めるために開発されたセキュリティプラグインであり、不正ログイン対策やスパム防止、脆弱性検出など必要十分な機能を有しています。

設定画面がシンプルでわかりやすいため、初心者でも簡単に導入できることが特長です。

XO Securityの機能

XO Securityの機能や使い方については、「XO Securityプラグイン公式ページ」をご確認ください。

開発・アップデートの継続

XO Securityは、まだ有名なプラグインとは言えないかもしれませんが、今後有名になっていくプラグインであると考えています。
そして、利用者の多い有名プラグインは、攻撃のターゲットにされる可能性があります。

そのため、当社では、脆弱性に対する対応が遅い、もしくは対応しないプラグインは、クライアントに推奨していません。

XO Securityについては、定期的にバージョンアップがなされていること、また、過去脆弱性が見つかっていますが脆弱性にも迅速に対応されていることから、2025年1月9日現在、セキュリティ面での問題はないと考えております。

XO Securityのバージョン情報に関するポイント

公式サイトに直接的な記載はありませんが、XO Securityは、通常のセマンティックバージョニングに近いバージョニングを採用しており、左からメジャーバージョン、マイナーバージョン、パッチバージョンの3つの数字で構成されています。

2025年1月9日現在、XO Securityの最新バージョンは3.10.4であり、WordPress6.7.1までテストされています。

通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新パッチバージョンのみであり、最新パッチバージョンへのアップデートを推奨いたします。

XO Securityのバージョン情報

2025年1月9日現在での、XO Securityのバージョン情報は次の通りです。

バージョン リリース日 サポート期限 修正された脆弱性
3.10.4 2024年7月13日 サポート中 権限昇格・CSRF攻撃に関する脆弱性
3.10.3 2024年4月15日 2024年7月13日
3.10.2 2024年4月11日 2024年4月15日
3.10.1 2024年4月11日 2024年4月11日
3.10.0 2024年3月20日 2024年4月11日
1.5.3 2017年2月7日 2017年4月19日 CVE-2017-18541
1.5.2 2017年2月4日 2017年2月7日

※各バージョンのリリース日については、WordPress公式サイトの開発ログの情報に基づいています。
※上記の内容は、バージョン3.10.0までを掲載しています。また、それ以前のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン1.5.2以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。

XO Securityの脆弱性情報

XO Securityの最新バージョンは3.10.4であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。

また、XO Security 1.5.2以下のバージョンをご使用の場合には、既知の脆弱性が存在する可能性がありますので、最新バージョンへとアップデートをしてください

XO Security自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。

脆弱性情報 深刻度 影響を受けるバージョン 修正されたバージョン
CVE-2017-18541
JVNDB-2019-008001
CVSS v3
6.1 (警告)
XO Security 1.5.2までのバージョン XO Security 1.5.3

※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しており、その他の情報については、JVN iPediaなどでご確認ください。CVSS v3の適用前の脆弱性情報についてはCVSS v2に基づいて記載しています。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)に準拠しています。JVN、NVDにてスコアリングされていない脆弱性情報についてはWordFenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずCVE、JVN、NVDなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。

XO Securityのバージョンアップを継続する体制について

前述のように、XO Securityは今後有名になっていくプラグインであり、Web制作の現場でWordPressを利用する場合には、お世話になる確率が高いプラグインです。

しかしながら、XO Security自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。

taneCREATIVE社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、XO SecurityとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについてもノウハウを有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

XO Securityを使用したWebサイト制作やアップデートを含む保守・管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。