【2025年1月版】Page Builder by SiteOriginのバージョンと脆弱性情報

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

本記事はPage Builder by SiteOriginのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年1月28日に執筆しています。

Page Builder by SiteOriginは、WordPressでページを視覚的に作成できるプラグインであり、SiteOrigin Technologies社によって開発・サポートされています。

WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストールは60万以上、総ダウンロード数は5415万回以上を計測しており、世界的にも人気のあるプラグインの一つと言ってよいでしょう。

一方で、人気が高いほど攻撃対象になるリスクもあるため、脆弱性への適切な対応が重要になります。
実際にPage Builder by SiteOriginの脆弱性は過去見つかっており、迅速に対応されています。

この記事では、企業のWeb担当の皆様に向けて、Page Builder by SiteOriginの概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、Page Builder by SiteOrigin自体については安心して使用していただけるようにしたいと思います。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

Page Builder by SiteOriginとは

前述の通り、Page Builder by SiteOriginは、SiteOrigin Technologies社が開発・サポートを継続している、オープンソースのWordPress向けプラグインであり、WordPressサイトにおいてページを視覚的に作成できるプラグインです。

ドラッグ&ドロップ操作で、直感的にページレイアウトを作成でき、HTMLやCSSの知識がなくても、誰でも簡単にページを作成できることから、世界的にも人気のあるプラグインとなっています。

一方で、利用者の多いプラグインは、攻撃のターゲットにされる可能性があるため、当社では、脆弱性に対する対応が遅い、もしくは対応しないプラグインは、クライアントにお勧めしていません。

Page Builder by SiteOriginについては、定期的にバージョンアップがなされており、かつ最新バージョンのリリース以降脆弱性は見つかっていないことから、2025年1月28日現在、セキュリティ面での問題はないと考えております。

なお、2025年1月14日に採番されたCVE-2024-12240が見つかっていることから、最新バージョンアップデートを推奨いたします。

Page Builder by SiteOriginのバージョン情報に関するポイント

Page Builder by SiteOriginは、通常のセマンティックバージョニングに近いバージョニングを採用しており、左からメジャーバージョン、マイナーバージョン、パッチバージョンの3つの数字で構成されています。

2025年1月28日現在、Page Builder by SiteOriginの最新バージョンは2.31.3であり、WordPress6.7.1までテストされています。

通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新パッチバージョンのみであり、最新パッチバージョンへのアップデートを推奨いたします。

Page Builder by SiteOriginのバージョン情報

2025年1月28日現在での、Page Builder by SiteOriginのバージョン情報は次の通りです。

バージョン リリース日 サポート期限 修正された脆弱性
2.31.3 2024年12月20日 サポート中
2.31.2 2024年12月14日 2024年12月20日
2.31.1 2024年12月11日 2024年12月14日 CVE-2024-12240
2.31.0 2024年11月22日 2024年12月11日
2.29.16 2024年5月13日 2024年6月15日 CVE-2024-4361
2.29.7 2024年3月18日 2024年3月19日 CVE-2024-2202
2.10.16 2020年5月5日 2020年5月18日 CVE-2020-13643
CVE-2020-13642
2.0.5 2015年1月12日 2015年2月8日 Wordfence

※各バージョンのリリース日については、WordPress公式サイトの開発ログの情報に基づいています。
※バージョン2.31.0までを掲載しています。また、それ以前のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン2.31.0以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。

Page Builder by SiteOriginの脆弱性情報

Page Builder by SiteOriginの最新バージョンは2.31.3であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。

また、2.31.0以下のバージョンをご使用の場合には、既知の脆弱性が存在する可能性がありますので、最新バージョンへのアップデートをお勧めします

Page Builder by SiteOrigin自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。

脆弱性情報 深刻度 影響を受けるバージョン 修正されたバージョン
CVE-2024-12240
CVE-2024-12240 Detail
CVSS v3
6.4 (警告)
Page Builder by SiteOrigin 2.31.0までのバージョン Page Builder by SiteOrigin 2.31.1
CVE-2024-4361
CVE-2024-4361 Detail
CVSS v3
6.4 (警告)
Page Builder by SiteOrigin 2.29.15までのバージョン Page Builder by SiteOrigin 2.29.16
CVE-2024-2202
CVE-2024-2202 Detail
CVSS v3
6.4 (警告)
Page Builder by SiteOrigin 2.29.6までのバージョン Page Builder by SiteOrigin 2.29.7
CVE-2020-13643
JVNDB-2020-005817
CVSS v3
8.8 (重要)
SiteOrigin Page Builder 2.10.15までのバージョン SiteOrigin Page Builder 2.10.16
CVE-2020-13642
JVNDB-2020-005816
CVSS v3
8.8 (重要)
SiteOrigin Page Builder 2.10.15までのバージョン SiteOrigin Page Builder 2.10.16
Wordfence CVSS v3
5.3 (警告)
Page Builder by SiteOrigin 2.0.4までのバージョン Page Builder by SiteOrigin 2.0.5

※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。CVEの採番がされていない脆弱性情報については、Wordfenceへのリンクを掲載してあります。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しており、その他の情報については、JVN iPediaなどでご確認ください。CVSS v3の適用前の脆弱性情報についてはCVSS v2に基づいて記載しています。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)に準拠しています。JVN、NVDにてスコアリングされていない脆弱性情報についてはWordFenceのスコアに準拠しています。
※過去の脆弱性情報には、「SiteOrigin Panels」「SiteOrigin Page Builder」という名称が出てきますが、Page Builder by SiteOriginの旧名称であり、同一のプラグインです。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずCVE、JVN、NVDなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。

Page Builder by SiteOriginのバージョンアップを継続する体制について

前述のように、Page Builder by SiteOriginは世界的にも人気のあるプラグインであり、Web制作の現場でWordPressを利用する場合には、お世話になる確率が高いプラグインです。

しかしながら、Page Builder by SiteOrigin自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。

taneCREATIVE社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、Page Builder by SiteOriginとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについてもノウハウを有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

Page Builder by SiteOriginを使用したWebサイト制作やアップデートを含む保守・管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。