【2025年7月版】Sucuri Securityのバージョンと脆弱性情報

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

本記事はSucuri Securityのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年7月10日に執筆しています。

Sucuri Securityは、WordPressサイト向けの包括的なセキュリティプラグインであり、Sucuri社によって開発・サポートされています。

WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストールは70万以上、総ダウンロード数は2950万回以上を計測しており、世界的にも有名なプラグインの一つと言ってよいでしょう。

一方で、人気が高いほど攻撃対象になるリスクもあるため、脆弱性への適切な対応が重要になります。
実際にSucuri Securityの脆弱性は過去見つかっており、迅速に対応されています。

この記事では、企業のWeb担当の皆様に向けて、Sucuri Securityの概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、Sucuri Security自体については安心して使用していただけるようにしたいと思います。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

Sucuri Securityとは

前述の通り、Sucuri Securityは、マルウェアスキャン、ファイル整合性チェック、監査ログ、主要ブラックリストの監視などの機能をまとめたWordPress用総合セキュリティプラグインです。

ダッシュボードで一目で状況を把握できることや、侵害後の復旧ガイドとメール通知機能まで無料版で使用できること、ドメイン大手のGoDaddy社傘下の企業としての安心感から、世界的にも人気があります。

一方で、利用者の多いプラグインは、攻撃のターゲットにされる可能性があるため、当社では、脆弱性に対する対応が遅い、もしくは対応しないプラグインは、クライアントにお勧めしていません。

Sucuri Securityについては、定期的にバージョンアップがされており、かつ最新バージョンでは脆弱性が確認されていないことから、2025年7月10日現在、セキュリティ面での問題はないと考えております。

Sucuri Securityのバージョン情報に関するポイント

Sucuri Securityは、通常のセマンティックバージョニングに近いバージョニングを採用しており、左からメジャーバージョン、マイナーバージョン、パッチバージョンの3つの数字で構成されています(パッチバージョンが0の場合は省略する運用のようです)。

2025年7月10日現在、Sucuri Securityの最新バージョンは2.2であり、WordPress 6.8.1までテストされています。

通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新パッチバージョンのみであり、最新パッチバージョンへのアップデートを推奨いたします。

Sucuri Securityのバージョン情報

2025年7月10日現在での、Sucuri Securityのバージョン情報は次の通りです。

バージョン リリース日 サポート期限 修正された脆弱性
2.2 2025年6月5日 サポート中
2.1 2025年4月30日 2025年6月5日
2.0 2025年4月28日 2025年4月30日
1.8.34 2022年9月8日 2022年9月8日 CVE-2022-29489
1.8.33 2022年8月5日 2022年9月8日

※各バージョンのリリース日については、WordPress公式サイトの開発ログの情報に基づいています。
※上記の内容は、バージョン2.0までを掲載しています。また、それ以前のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン1.8.33以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。

Sucuri Securityの脆弱性情報

Sucuri Securityの最新バージョンは2.2であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。

また、Sucuri Security 1.8.33以下のバージョンをご使用の場合には、脆弱性が存在する可能性がありますので、最新バージョンへのアップデートを推奨いたします。

Sucuri Security自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。

脆弱性情報 深刻度 影響を受けるバージョン 修正されたバージョン
CVE-2022-29489
JVNDB-2022-017456
CVSS v3
4.3 (警告)
・Sucuri Security 1.8.33までのバージョン ・Sucuri Security 1.8.34

※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。CVEの採番がされていない脆弱性情報については、Wordfenceへのリンクを掲載してあります。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しており、その他の情報については、JVN iPediaなどでご確認ください。CVSS v3の適用前の脆弱性情報についてはCVSS v2に基づいて記載しています。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)に準拠しています。JVN、NVDにてスコアリングされていない脆弱性情報についてはWordFenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずCVE、JVN、NVDなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。

Sucuri Securityのバージョンアップを継続する体制について

前述のように、Sucuri Securityは世界的にも人気のあるプラグインであり、Web制作の現場でWordPressを利用する場合には、お世話になる確率が高いプラグインです。

しかしながら、Sucuri Security自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。

taneCREATIVE社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、Sucuri SecurityとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについてもノウハウを有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

Sucuri Securityを使用したWebサイト制作やアップデートを含む保守・管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。