【2025年10月版】MW WP Formのバージョンと脆弱性情報

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

この記事はMW WP Formのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年10月16日に執筆しています。

MW WP Formは、WordPress上で問い合わせフォームを設置できるプラグインですが、現在開発は停止され、必要最低限のメンテナンスリリースのみのサポートとなっています。

WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストールは20万以上、総ダウンロード数175万回以上を計測しており、開発が停止されているにも関わらず、まだまだ人気のあるプラグインと言ってよいでしょう。

一方で、人気のあるプラグインであるため、攻撃対象になりやすい側面もあります。

そこで、この記事では、企業のWeb担当の皆様に向けて、MW WP Formの概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、MW WP Formを安心して使用していただけるようにしたいと思います。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

MW WP Formとは

前述の通り、MW WP Formは、WordPress上で簡単に問い合わせフォームを作成・設置できるオープンソースのWordPress向けプラグインです。
現在、新規開発は停止されており、必要最低限のメンテナンスリリースのみのサポートとされています。

2025年10月16日現在、MW WP Formの最新バージョンに関しては、当社が把握する限り脆弱性情報は報告されていませんが、WordPress 6.4.7までの検証しかなされていないため、代替プラグインへの交換をお勧めしております。

MW WP Formのバージョン情報に関するポイント

MW WP Formでは、一般的なセマンティックバージョニングに近いバージョニングが採用されているようです。
3つの数字の左から「メジャーバージョン.マイナーバージョン.パッチバージョン」となります。

2025年10月16日現在、MW WP Formの最新バージョンは5.1.0あり、WordPress 6.4.7までテストされています。

通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新パッチバージョンのみであることから、最新パッチバージョンへのアップデートを推奨いたします。

バージョン5.0.6以下には既知の脆弱性がありますので、最新のパッチバージョンへのアップデートを実施してください。

MW WP Formのバージョン情報

2025年10月16日現在での、MW WP Formのバージョン情報は次の通りです。

バージョン リリース日 サポート期限 修正された脆弱性
5.1.0 2024年3月13日 サポート中 CVE-2024-24804
5.0.6 2023年12月15日 2024年3月13日
5.0.4 2023年12月11日 2023年12月13日 CVE-2023-6559
5.0.2 2023年11月29日 2023年11月29日 CVE-2023-6316
5.0.0 2023年9月8日 2023年9月20日 CVE-2023-46206
4.4.3 2023年5月8日 2023年5月10日 CVE-2023-28409

※上記の内容は、WordPress公式サイト開発ログの情報を正として、バージョン5.1.0までを掲載しています。また、5.0.6以下のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン5.0.6以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。

MW WP Formの脆弱性情報

MW WP Formの最新バージョンは5.1.0であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。

また、バージョン5.0.6以下のバージョンをご使用の場合には、既知の脆弱性が存在している可能性がありますので、最新バージョンへとアップデートをしてください。

なお、MW WP Form自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。

脆弱性情報 深刻度 影響を受けるバージョン 修正されたバージョン

CVE-2024-24804
JVNDB-2024-002769

CVSS v3
5.4 (警告)
・MW WP Form 5.0.6までのバージョン ・MW WP Form 5.1.0

CVE-2023-6559
JVNDB-2023-020379

CVSS v3
9.8 (緊急)
・MW WP Form 5.0.3までのバージョン ・MW WP Form 5.0.4

CVE-2023-6316
JVNDB-2023-012042

CVSS v3
9.8 (緊急)
・MW WP Form 5.0.1までのバージョン ・MW WP Form 5.0.2

CVE-2023-46206
CVE-2023-46206 Detail

CVSS v3
5.3 (警告)
・MW WP Form 4.4.5までのバージョン ・MW WP Form 4.4.6

CVE-2023-28409
JVNDB-2023-000050

CVSS v3
5.3 (警告)
・MW WP Form 4.4.2までのバージョン ・MW WP Form 4.4.3

※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しており、その他の情報については、JVN iPediaなどでご確認ください。CVSS v3の適用前の脆弱性情報についてはCVSS v2に基づいて記載しています。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)や独立行政法人情報処理推進機構(以下「IPA」)に準拠していますが、NVD、IPAにてスコアリングされていない場合には、Wordfenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずCVE、JVN、NVD、Wordfenceなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。

MW WP Formのバージョンアップを継続する体制について

前述のように、MW WP Formは人気のあるプラグインであり、特に日本国内では利用者が多い印象です。

しかしながら、MW WP Form自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。

taneCREATIVE株式会社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、MW WP FormとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについても知見を有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

他社様が制作・開発されたWebサイトのバージョンアップ・マイグレーションについても、ケースによってはお引き受けしておりますので、MW WP Formを使用したWebサイトの保守管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

なお、当社は、セキュアなWebサイト制作及びWebサイトのセキュリティ保守管理に特化したWeb制作会社として、東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場しておりますので、与信管理についてはIR情報をご確認ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。