【2025年10月版】MailPoetのバージョンと脆弱性情報

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

この記事はMailPoetのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年10月31日に執筆しています。

MailPoetは、WordPressサイト上でニュースレター配信や購読者管理を行えるメールマーケティングプラグインであり、Automattic Inc.によってメンテナンスが継続されています(MailPoet Inc.はAutomattic Inc.に買収されたとの情報あり)。

WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストールは50万以上、総ダウンロード数5999万回以上を計測しており、世界的にみても人気のあるプラグインと言ってよいでしょう。

一方で、人気のあるプラグインであるため、攻撃対象になりやすい側面もあります。

そこで、この記事では、企業のWeb担当の皆様に向けて、MailPoetの概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、MailPoetを安心して使用していただけるようにしたいと思います。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

MailPoetとは

MailPoetは、Automattic Inc.によってメンテナンスが継続されているプラグインであり、WordPressサイト上でニュースレター配信や購読者管理を行うメールマーケティング機能を提供し、WordPress内で完結した配信システムを構築できます。

デザインテンプレートや自動配信機能が充実し、無料プランでも購読者リストを手軽に運用可能であることから、世界的にも人気のあるプラグインです。

MailPoetについては、定期的にバージョンアップがなされていること、また、2025年10月31日現在、最新バージョンについては脆弱性が報告されていないことから、セキュリティ面での問題はないと考えております。

MailPoetのバージョン情報に関するポイント

MailPoetでは、一般的なセマンティックバージョニングに近いバージョニングが採用されているようです。
3つの数字の左から「メジャーバージョン.マイナーバージョン.パッチバージョン」となります。

2025年10月31日現在、MailPoetの最新バージョンは5.16.3であり、WordPress 6.8.3までテストされています。

通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新パッチバージョンのみであることから、最新パッチバージョンへのアップデートを推奨いたします。

MailPoetのバージョン情報

2025年10月31日現在での、MailPoetのバージョン情報は次の通りです。

バージョン リリース日 サポート期限 修正された脆弱性
5.16.3 2025年10月29日 サポート中
5.16.2 2025年10月21日 2025年10月29日
5.16.1 2025年10月15日 2025年10月21日
5.16.0 2025年10月7日 2025年10月15日
5.5.2 2024年12月24日 2025年1月7日 CVE-2024-12743
5.5.1 2024年12月18日 2024年12月24日
5.3.2 2024年10月22日 2024年10月22日 CVE-2024-10103
3.23.2 CVE-2019-11843

※上記の内容は、WordPress公式サイト開発ページの情報を正として、バージョン5.16.0までと5.5.1を掲載しています。また、5.5.1未満のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン5.5.1以下には既知の脆弱性が報告されているため、グレーにしています。

MailPoetの脆弱性情報

MailPoetの最新バージョンは5.16.3であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。

また、MailPoet 5.5.1以下のバージョンをご使用の場合には、既知の脆弱性が存在する可能性がありますので、最新バージョンへとアップデートをしてください。

なお、MailPoet自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。

脆弱性情報 深刻度 影響を受けるバージョン 修正されたバージョン

CVE-2024-12743
CVE-2024-12743 Detail

CVSS v3
4.4 (警告)
MailPoet 5.5.1までのバージョン MailPoet 5.5.2

CVE-2024-10103
JVNDB-2024-025009

CVSS v3
6.1 (警告)
MailPoet 5.3.1までのバージョン MailPoet 5.3.2

CVE-2019-11843
CVE-2019-11843 Detail

CVSS v3
6.1 (警告)
MailPoet 3.23.1までのバージョン MailPoet 3.23.2

※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。
※本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しています。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)に準拠していますが、NVDにてスコアリングされていない場合には、Wordfenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずJVN、NVD、Wordfenceなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。

MailPoetのバージョンアップを継続する体制について

前述のように、MailPoetは人気のあるプラグインであり、日本国内でも利用者が多い印象です。

しかしながら、MailPoet自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。

taneCREATIVE株式会社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、MailPoetとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについても知見を有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

他社様が制作・開発されたWebサイトのバージョンアップ・マイグレーションについても、ケースによってはお引き受けしておりますので、MailPoetを使用したWebサイトの保守管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

なお、当社は、セキュアなWebサイト制作及びWebサイトのセキュリティ保守管理に特化したWeb制作会社として、東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場しておりますので、与信管理についてはIR情報をご確認ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。