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皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。
この記事は、Amazon Linuxのバージョン情報とサポート期限についてまとめたもので、2025年1月16日に改訂しています。
Amazon Linuxは、Amazon Web Services(以下「AWS」とします)にて提供されるLinux OSです。
特に、Amazon Elastic Compute Cloud(以下「Amazon EC2」とします)上で使用することが想定されており、Amazon EC2に最適化されている点が特徴となるOSです。
最近では、WebサイトであってもAWSで実装されるケースが増えてきました。
また、Webシステムの分野で圧倒的に採用されていたCentOS 7のサポートが、2024年6月30日をもって完全に終了したことで、Web制作の現場ではCentOS 7に変わるOSとしてAmazon Linuxも選択肢の一つになっています(サーバーを変えないといけないので、AlmaLinux OSやRocky Linuxの方が先に検討されますが…)。
安全で円滑なWebサイトの運用のためには、OSについても最新バージョンへのアップデートが欠かせません。
一方で、不用意なアップデートでWebサイト・Webシステムが正常に挙動しなくなるといった不具合も起こりかねません。
この記事では、企業のWeb担当者である皆様に向けて、Amazon Linuxのバージョン情報とサポート期限についてまとめてみたいと思います。
少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
Amazon Linux 2023は、原則として、リリース日から2年間の標準サポートが提供され、その後3年間のメンテナンスが提供されるとされてきました。
そのため、2023年3月にリリースされたAmazon Linux 2023は、これまでは標準サポート終了日が2025年3月15日、メンテナンス終了日が2028年3月15日とアナウンスされてきました。
しかしながら、2024年12月に開催されたre:Invent 2024において、Amazon Linux 2023の標準サポート終了日は2027年6月30日まで、メンテナンス終了日は2029年6月30日まで延長されることが発表されました。
※既に公式サイトにも反映されています。
Amazon Linuxのバージョン | リリース日 | 標準サポート終了日 | メンテナンス終了日 | 最新バージョン |
Amazon Linux 2023 | 2023年3月15日 | 2027年6月30日 | 2029年6月30日 | 2023.6.20241212 |
標準サポート期間とは、セキュリティアップデートはもちろんのこと、不具合の修正、新機能の追加などが行われ、四半期ごとのマイナーリリース(Amazon Linux 2023.x)が提供される期間です。
マイナーリリースについては後方互換性が担保されているため、特に意識をせずにバージョンアップが可能です。
標準サポート期間は、次のマイナーリリースが提供される期間ですので、特定のマイナーバージョンは、次のマイナーバージョンがリリースされると基本的に終了するという運用がされています。
メンテナンス期間とは、セキュリティ関連のアップデートが提供される期間のことです。
マイナーリリースに対するセキュリティアップデートや不具合修正を受けられる期間です。
ただし、特定のパッチバージョンは、次のパッチバージョンがリリースされると基本的に終了するという運用がされています。
このため、Amazon Linux 2023は、事実上、新しいマイナーリリース、パッチリリースがされると、古いバージョンのサポートが終了するという運用になっています。
例えば、Amazon Linux 2023ですと、バージョン2023.6.20241212がリリースされていますので、バージョン2023.5以下のサポートは終了していますし、バージョン2023.6.20241209のサポートも終了しているということになります(それでも最新のバージョンが提供され続けるという意味で、Amazon Linux 2023.6系統はサポートされているということになります)。
また、最新のバージョンを使用するためには、管理者が定期的に手動でバージョンアップを実行することが必要になります。
Amazon Linux 2023全体及び各マイナーバージョンのリリース日、標準サポート終了日、メンテナンス終了日、最新バージョンは次の通りです。
Amazon Linuxのバージョン | リリース日 | 標準サポート終了日 | メンテナンス終了日 | 最新バージョン |
Amazon Linux 2023.6 | 2024年10月10日 | 2025年1月頃の予定 | 2025年1月頃の予定 | 2023.6.20241212 |
Amazon Linux 2023.5 | 2024年6月24日 | 2024年10月10日 | 2024年10月10日 | 2023.5.20241001 |
Amazon Linux 2023.4 | 2024年3月19日 | 2024年6月24日 | 2024年6月24日 | 2023.4.20240611 |
Amazon Linux 2023.3 | 2023年12月11日 | 2024年3月19日 | 2024年3月19日 | 2023.3.20240312 |
Amazon Linux 2023.2 | 2023年9月20日 | 2023年12月11日 | 2023年12月11日 | 2023.2.20231113 |
Amazon Linux 2023.1 | 2023年6月28日 | 2023年9月20日 | 2023年9月20日 | 2023.1.20230912 |
Amazon Linux 2023.0 | 2023年3月15日 | 2023年6月28日 | 2023年6月28日 | 2023.0.20230614 |
※グレーのバージョンはセキュリティサポートが終了しています。
※本記事は不定期更新となりますので、詳細はAmazon Linux 2023 release notesをご確認ください。
これに対し、Amazon Linux 2では、サポート内容は標準サポートとメンテナンスに分かれていません。
そして、つい先日まで、Amazon Linux 2のサポート期限は2025年6月30日とアナウンスされてきましたが、2024年12月に開催されたre:Invent 2024において、Amazon Linux 2の標準サポート終了日は2026年6月30日まで延長されることが発表されました。
※既に公式サイトにも反映されています。
Amazon Linuxのバージョン | リリース日 | 標準サポート終了日 | 最新バージョン |
Amazon Linux 2 | 2018年6月26日 | 2026年6月30日 | 2.0.20250113.0 |
Amazon Linux 2でも、新しいマイナーバージョン、パッチバージョンがリリースされると、古いマイナーバージョン、パッチバージョンのサポートが終了する点、最新のバージョンを使用するためには、管理者が定期的に手動でバージョンアップを実行する必要がある点はAmazon Linux 2023と同様です。
Amazon Linux 1(旧Amazon Linux AMI)のサポートは、公式には2020年12月31日で終了しています。
ただし、Amazonは特別にメンテナンスフェーズを延長し、2023年12月31日までセキュリティアップデートが提供されていました。
現時点(2025年1月)においては、すでに全てのサポートが終了しています。
Amazon Linuxのバージョン | リリース日 | 標準サポート終了日 | メンテナンス終了日 | 最新バージョン |
Amazon Linux 1 (Amazon Linux AMI) |
2010年12月1日 | 2020年12月31日 | 2023年12月31日 | 2018.03.0.20230404.0 |
※グレーのバージョンはセキュリティサポートが終了しています。
Amazon Linux 2023以降については、AWSの公式サイトによると、Amazon Linux 2025、Amazon Linux 2027、Amazon Linux 2029と2年ごとにメジャーアップデートをする計画が発表されていました。
しかしながら、上記のように、Amazon Linux 2023及びAmazon Linux 2のEOLが延長されたことで、このあたりのリリース計画も変更される可能性があると考えています。
Amazon公式からの情報が入りましたら、更新していきたいと思います。
Amazon Linux 2023、Amazon Linux 2、Amazon Linux 1に関する脆弱性情報は、下記のAmazon Linux Security Centerのサイトからご確認いただけます。
Amazon Linux 2023の脆弱性情報 | |
Amazon Linux 2の脆弱性情報 | |
Amazon Linux 1の脆弱性情報 |
前述のように、WebサイトであってもAWS環境で実装されるケースが増えてきました。
しかしながら、AWSには対応していないWeb制作会社も多いと思います。
Webサイト、CMS、ミドルウェア、OS(Amazon Linux)までワンストップで設計・実装できるWeb制作会社をお探しの場合や、他社が制作したAWS環境で実装されたWebサイト、CMS、ミドルウェア、OS(Amazon Linux)をまとめてメンテナンスできるWeb制作会社をお探しの場合には、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。
taneCREATIVE社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されています。
※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。
taneCREATIVEに所属する謎のトラ。
2025年1月16日改訂
2024年9月25日執筆