【2025年10月版】Table of Contents Plusのバージョンと脆弱性情報

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

この記事は、Table of Contents Plusのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年10月6日に改訂しています。

Table of Contents Plusは、WordPressサイトに目次を簡単に追加できるプラグインです。

WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストール数は20万以上、総ダウンロード数は346万回以上を計測しており、人気があるプラグインの一つと言ってよいでしょう。

一方で、人気が高いほど攻撃対象になるリスクもあるため、脆弱性への適切な対応が重要になります。

なお、2025年10月6日現在、Table of Contents Plusは事実上メンテナンス終了の通知が出されており、All in One SEO チームなどによるメンテナンス継続が模索されている状態のようですので、使用には注意が必要です。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

Table of Contents Plusとは

前述の通り、Table of Contents Plusは、WordPressサイトに目次を簡単に追加できるオープンソースのWordPressプラグインですが、事実上メンテナンス終了となっていることから、当社のようなWeb制作会社が、Table of Contents Plusのようなプラグインを利用することはあまりありません。

ただし、当社がこれまでに保守を引き受けたWordPressサイトには、Table of Contents Plusが使用されていたことがあります。

日本国内では特に多く使用されているプラグインの一つといえるかと思います。

Table of Contents Plusの主な機能

自動目次生成機能 記事内の見出しタグ(h1, h2, h3, など)を自動的に検出し、目次を生成します。
ユーザーは、特定の見出しレベルに基づいて自動で目次を表示させるか、ショートコードを使用して手動で目次を表示されるかを選択できます。
スタイルのカスタマイズ 目次のスタイルをカスタマイズし、色やフォント、リストのデザインを変更可能です。
このプラグインには、目次のデザインをカスタマイズするための複数のプリセットスタイルが用意されています。
また、必要に応じてカスタムCSSを使用して独自のデザインを追加することも可能です。

開発・アップデートの継続

前述のように、人気のあるプラグイン(ダウンロード数が多いプラグイン)は、攻撃のターゲットとして狙われやすいという側面があります。

当社では、WordPress自体は非常に堅牢なCMSであり、バージョンアップをしっかりと行えば大きな侵入のリスクは少ないと考えています。
実際に、WordPress本体(コア)の脆弱性の数はプラグインやテーマに比べて少なく、特に最近では緊急レベルの脆弱性報告は減少しています。
※詳細は、当社が公表しているWordPressの脆弱性情報一覧を参照してください。

一方で、膨大な数のプラグインやアドオンが存在し、それらの脆弱性を狙った攻撃が増加しています。
特に有名なプラグインは、多くのユーザーに利用されているため、脆弱性が発見された場合、そのプラグインを狙った攻撃が集中する可能性があります。
※Patchstackの「State of WordPress Security 2025」によれば、2024年に報告されたWordPress関連の脆弱性のうち、96%がプラグイン、4%がテーマに起因し、WordPressコア由来はごくわずかにとどまっています。
WordPressはコア(本体)のバージョンアップをすることが大事という点は変わりませんが、コア(本体)だけバージョンアップしてればよいわけではない点に注意が必要です。

そのため、当社では、脆弱性に対する対応が遅い、もしくは対応しないプラグインは、クライアントに推奨していません。

Table of Contents Plusについては、2025年10月6日現在、Table of Contents Plusの最新版には脆弱性は報告されておりませんが、事実上メンテナンス終了の通知が出されていますので、使用には注意が必要です。

Table of Contents Plusをご利用になられている場合には、プラグインのアンインストールないし代替プラグインへの変更を推奨いたします。

Table of Contents Plusのバージョン情報に関するポイント

公式サイトに直接的な記載はありませんが、Table of Contents Plusは、基本的には1つの数字による独自のバージョニングを採用しています(稀に2つめの数字もあります)。

ただし、おそらくは4桁の数字の左二桁が、セマンテックバージョニングのメジャーバージョンに該当し、右二桁がマイナーバージョンに該当するものと考えられます(稀にある2つめの数字がパッチバージョンかと思います)。

2025年10月6日現在、Table of Contents Plusの最新バージョンは2411.1であり、WordPress6.7.4までテストされています。

通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)は最新バージョンのみを対象としており、Table of Contents Plusでも同様の対応が行われていると考えられます。

Table of Contents Plusのバージョン情報

2025年10月6日現在での、Table of Contents Plusのバージョン情報は次の通りです。

バージョン リリース日 サポート期限 修正された脆弱性
2411.1 2024年11月21日 サポートは事実上終了 CVE-2024-5578
2411 2024年11月15日 2024年11月21日 CVE-2024-49250
2309 2023年9月19日 2023年11月7日 CVE-2023-44473
Wordfence
2212 2022年12月16日 2023年2月9日 CVE-2022-4479

※上記の内容は、WordPress公式の開発ページの情報を正として、バージョン2411までを掲載しています。
※バージョン2411以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。

Table of Contents Plusの脆弱性情報

Table of Contents Plusの最新バージョンは2411.1であり、当社が把握している脆弱性には修正対応されています。

なお、Table of Contents Plus自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。

脆弱性情報 深刻度 影響を受けるバージョン 修正されたバージョン
CVE-2024-5578
JVNDB-2024-012074
CVSS v3
4.8 (警告)
・Table of Contents Plus 2411までのバージョン ・Table of Contents Plus 2411.1
CVE-2024-49250
JVNDB-2024-010924
CVSS v3
8.8 (重要)
・Table of Contents Plus 2408までのバージョン ・Table of Contents Plus 2411
CVE-2023-44473
JVNDB-2023-014524
CVSS v3
8.8 (重要)
・Table of Contents Plus 2302までのバージョン ・Table of Contents Plus 2309
Wordfence CVSS v3
4.4 (警告)
・Table of Contents Plus 2302までのバージョン ・Table of Contents Plus 2309
CVE-2022-4479
JVNDB-2022-005046
CVSS v3
5.4 (警告)
・Table of Contents Plus 2106までのバージョン ・Table of Contents Plus 2212

※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。ただし、CVEの採番がなされていない脆弱性情報については、Wordfenceへのリンクを掲載しています。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)に準拠していますが、NVDにてスコアリングされていない場合には、Wordfenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずJVN、NVD、Wordfenceなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。

Table of Contents Plusのバージョンアップを継続する体制について

前述のように、Table of Contents Plusは人気のあるプラグインであり、Web制作の現場でWordPressを利用する場合には、よく使用されるプラグインです。

しかしながら、Table of Contents Plus自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。

あるいは、脆弱性の懸念から代替プラグインに変更したり、スクラッチでのフォローを望まれているかもしれません。

taneCREATIVE社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、Table of Contents PlusとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDB、各種サーバーについてもノウハウを有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

Table of Contents Plusの脆弱性への対応や保守・管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。