- SERVICE
Webサイト・CMSの保守管理・運用
- WORKS
- ABOUT US
- NEWS & COLUMN
- RECRUIT
皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。
本記事はSEOPressのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年6月11日に執筆しています。
SEOPressは、WordPressのSEO対策について体系的に支援するプラグインであり、Benjamin Denisさんによって開発・サポートされています。
WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストールは30万以上、総ダウンロード数は1546万回以上を計測しており、世界的にも人気のあるプラグインの一つと言ってよいでしょう。
一方で、人気が高いほど攻撃対象になるリスクもあるため、脆弱性への適切な対応が重要になります。
実際にSEOPressの脆弱性は過去見つかっており、迅速に対応されています。
この記事では、企業のWeb担当の皆様に向けて、SEOPressの概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、SEOPress自体については安心して使用していただけるようにしたいと思います。
少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
前述の通り、SEOPressは、WordPressのSEO対策を体系的に支援するプラグインであり、無料版であっても、タイトル・メタ情報編集、XML/HTMLサイトマップ生成、OGP・Xカード、画像 SEO、解析タグ挿入、パンくず設定、基本リダイレクト、GDPR配慮(IP匿名化など)といった一般的なSEO対策について、簡単に設定できるプラグインです。
広告もなく、高速軽量設計であることから、世界的にも人気のあるプラグインとなっています。
一方で、利用者の多いプラグインは、攻撃のターゲットにされる可能性があるため、当社では、脆弱性に対する対応が遅い、もしくは対応しないプラグインは、クライアントにお勧めしていません。
SEOPressについては、最新バージョンリリース以降脆弱性は見つかっていないこと、過去脆弱性が見つかった際には迅速に対応されていることから、2025年6月11日現在、セキュリティ面での問題はないと考えております。
SEOPressは、通常のセマンティックバージョニングに近いバージョニングを採用しており、左からメジャーバージョン、マイナーバージョン、パッチバージョンの3つの数字で構成されています(パッチバージョンのゼロは省略されています)。
まれに4桁目の数字が追加されていますが、これはセマンティックバージョニングの定義に従ったビルド番号かもしれませんし、独自のバージョニング方式であるかもしれません。
いずれにせよ開発ログを見る限り、小規模なアップデート時であるようです。
2025年6月11日現在、SEOPressの最新バージョンは8.8.1であり、WordPress 6.8.1までテストされています。
通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新パッチバージョンのみであり、最新パッチバージョンへのアップデートを推奨いたします。
2025年6月11日現在での、SEOPressのバージョン情報は次の通りです。
バージョン | リリース日 | サポート期限 | 修正された脆弱性 |
8.8.1 | 2025年5月21日 | サポート中 | - |
8.8 | 2025年5月20日 | 2025年5月21日 | - |
8.7.0.2 | 2025年4月16日 | 2025年5月20日 | - |
8.7.0.1 | 2025年4月11日 | 2025年4月16日 | - |
8.7 | 2025年4月10日 | 2025年4月11日 | - |
8.6.1 | 2025年3月5日 | 2025年4月10日 | - |
8.6 | 2025年2月19日 | 2025年3月5日 | - |
8.5.1.1 | 2025年1月30日 | 2025年2月19日 | - |
8.5.1 | 2025年1月30日 | 2025年1月30日 | - |
8.5.0.2 | 2025年1月24日 | 2025年1月30日 | - |
8.5 | 2025年1月21日 | 2025年1月24日 | - |
8.4.1 | 2024年12月20日 | 2025年1月21日 | - |
8.4 | 2024年12月11日 | 2024年12月20日 | - |
8.3.1 | 2024年10月29日 | 2024年12月11日 | - |
8.3.1 | 2024年10月28日 | 2024年10月29日 | - |
8.2 | 2024年9月30日 | 2024年10月28日 |
CVE-2024-50456 CVE-2024-50455 CVE-2024-50454 CVE-2024-9225 |
8.1.1 | 2024年9月4日 | 2024年9月30日 | - |
7.9.1 | 2024年6月20日 | 2024年6月28日 | CVE-2024-1168 |
7.9 | 2024年6月18日 | 2024年6月20日 | CVE-2024-5488 |
7.8 | 2024年5月28日 | 2024年6月18日 |
CVE-2024-4899 CVE-2024-4900 |
7.7.2 | 2024年5月10日 | 2024年5月28日 | CVE-2024-34383 |
7.6 | 2024年3月21日 | 2024年3月21日 |
CVE-2024-2165 CVE-2024-1134 |
7.3 | 2023年12月14日 | 2023年12月19日 | CVE-2023-6290 |
6.5.0.3 | 2023年4月5日 | 2023年5月3日 | CVE-2023-1669 |
5.0.4 | 2021年8月4日 | 2021年8月26日 | CVE-2021-34641 |
※各バージョンのリリース日については、WordPress公式サイトの開発ログの情報に基づいています。
※上記の内容は、バージョン8.1.1までを掲載しています。また、それ以前のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン8.1.1以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。
SEOPressの最新バージョンは8.8.1であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。
また、SEOPress 8.1.1以下のバージョンをご使用の場合には、既知の脆弱性が存在する可能性がありますので、最新バージョンへとアップデートをしてください。
SEOPress自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。
脆弱性情報 | 深刻度 | 影響を受けるバージョン | 修正されたバージョン |
CVE-2024-50456 JVNDB-2024-012237 |
CVSS v3 8.8(重要) |
・SEOPress 8.1.1までのバージョン | ・SEOPress 8.2 |
CVE-2024-50455 JVNDB-2024-02176 |
CVSS v3 8.8(重要) |
・SEOPress 8.1.1までのバージョン | ・SEOPress 8.2 |
CVE-2024-50454 CVE-2024-50454 Detail |
CVSS v3 8.8(重要) |
・SEOPress 8.1.1までのバージョン | ・SEOPress 8.2 |
CVE-2024-34383 CVE-2024-34383 Detail |
CVSS v3 5.3(警告) |
・SEOPress 7.7.1までのバージョン | ・SEOPress 7.7.2 |
CVE-2024-9225 JVNDB-2024-009940 |
CVSS v3 6.1(警告) |
・SEOPress 8.1.1までのバージョン | ・SEOPress 8.2 |
CVE-2024-1168 JVNDB-2024-004160 |
CVSS v3 5.4(警告) |
・SEOPress 7.9までのバージョン | ・SEOPress 7.9.1 |
CVE-2024-5488 JVNDB-2024-024099 |
CVSS v3 9.8(緊急) |
・SEOPress 7.8までのバージョン | ・SEOPress 7.9 |
CVE-2024-4900 JVNDB-2024-024024 |
CVSS v3 6.1(警告) |
・SEOPress 7.7.2までのバージョン | ・SEOPress 7.8 |
CVE-2024-4899 CVE-2024-4899 Detail |
CVSS v3 6.4(警告) |
・SEOPress 7.7.2までのバージョン | ・SEOPress 7.8 |
CVE-2024-2165 JVNDB-2024-021570 |
CVSS v3 6.4(警告) |
・SEOPress 7.5.2.1までのバージョン | ・SEOPress 7.6 |
CVE-2024-1134 JVNDB-2024-021807 |
CVSS v3 5.4(警告) |
・SEOPress 7.5.2.1までのバージョン | ・SEOPress 7.6 |
CVE-2023-6290 JVNDB-2023-025599 |
CVSS v3 4.8(警告) |
・SEOPress 7.2までのバージョン | ・SEOPress 7.3 |
CVE-2023-1669 JVNDB-2023-026702 |
CVSS v3 7.2 (重要) |
・SEOPress 6.5.0.2までのバージョン | ・SEOPress 6.5.0.3 |
CVE-2021-34641 CVE-2021-34641 Detail |
CVSS v3 5.4(警告) |
・SEOPress 5.0.0から5.0.3 | ・SEOPress 5.0.4 |
※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しており、その他の情報については、JVN iPediaなどでご確認ください。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)に準拠しています。JVN、NVDにてスコアリングされていない脆弱性情報についてはWordFenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずCVE、JVN、NVDなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。
前述のように、SEOPressは世界的にも人気のあるプラグインであり、Web制作の現場でWordPressを利用する場合には、お世話になる確率が高いプラグインです。
しかしながら、SEOPress自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。
taneCREATIVE社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、Yoast Duplicate PostとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについてもノウハウを有しています。
※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。
SEOPressを使用したWebサイト制作やアップデートを含む保守・管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。
taneCREATIVEに所属する謎のトラ。
2025年6月11日執筆