【2025年10月版】WP-Optimizeのバージョンと脆弱性情報

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

この記事はWP-Optimizeのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年10月17日に執筆しています。

WP-Optimizeは、WordPress向けの高速化・最適化プラグインであり、UpdraftPlus.com(Updraft WP Software Limited)によって開発・サポートされています。

WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストールは100万以上、総ダウンロード数5113万回以上を計測しており、世界的にみても人気のあるプラグインと言ってよいでしょう。

一方で、人気のあるプラグインであるため、攻撃対象になりやすい側面もあります。

そこで、この記事では、企業のWeb担当の皆様に向けて、WP-Optimizeの概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、WP-Optimizeを安心して使用していただけるようにしたいと思います。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

WP-Optimizeとは

WP-Optimizeは、英国のUpdraft WP Software Limited(UpdraftPlus.comというのはブランド名かと思います)が開発・サポートを提供しているWordPress向けの最適化プラグインです。
同社は世界的に利用されているバックアッププラグイン「UpdraftPlus」の開発元でもあり、その姉妹製品としてWP-Optimizeを展開しています。

WP-Optimizeは、無料版でもデータベースの不要データ削除・整理、画像圧縮、ページキャッシュ、CSS/JSの最適化(ミニファイ化)などのWebサイトの高速化対策を実行することができます。

一方で、利用者の多いプラグインは、攻撃のターゲットにされる可能性があるため、当社では、脆弱性に対する対応が遅い、もしくは対応しないプラグインは、クライアントにお勧めしていません。

WP-Optimizeについては、定期的にバージョンアップがなされていること、また、過去脆弱性が見つかっていますが脆弱性にも迅速に対応されていることから、2025年10月17日現在、セキュリティ面での問題はないと考えております。

WP-Optimizeのバージョン情報に関するポイント

WP-Optimizeでは、一般的なセマンティックバージョニングに近いバージョニングが採用されているようです。
3つの数字の左から「メジャーバージョン.マイナーバージョン.パッチバージョン」となります。

2025年10月17日現在、WP-Optimizeの最新バージョンは4.3.0であり、WordPress 6.8.3までテストされています。

通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新パッチバージョンのみであることから、最新パッチバージョンへのアップデートを推奨いたします。

バージョン4.1.1以下には既知の脆弱性がありますので、最新のパッチバージョンへのアップデートを実施してください。

WP-Optimizeのバージョン情報

2025年10月17日現在での、WP-Optimizeのバージョン情報は次の通りです。

バージョン リリース日 サポート期限 修正された脆弱性
4.3.0 2025年9月22日 サポート中
4.2.4 2025年7月30日 2025年9月22日
4.2.3 2025年7月15日 2025年7月30日
4.2.2 2025年6月2日 2025年7月15日
4.2.1 2025年5月5日 2025年6月2日
4.2.0 2025年5月1日 2025年5月5日 CVE-2025-3951
4.1.1 2025年3月5日 2025年5月1日
3.2.13 2023年3月13日 2023年3月30日 CVE-2023-1119
3.2.12 2023年2月6日 2023年3月13日 Wordfence

※上記の内容は、WordPress公式サイト開発ログの情報を正として、バージョン4.1.1までを掲載しています。また、4.1.1以下のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン4.1.1以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。

WP-Optimizeの脆弱性情報

WP-Optimizeの最新バージョンは4.3.0であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。

また、バージョン4.1.1以下のバージョンをご使用の場合には、既知の脆弱性が存在している可能性がありますので、最新バージョンへとアップデートをしてください。

なお、WP-Optimize自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。

脆弱性情報 深刻度 影響を受けるバージョン 修正されたバージョン

CVE-2025-3951
JVNDB-2025-006563

CVSS v3
4.1 (警告)
・WP-Optimize 4.1.1までのバージョン ・WP-Optimize 4.2.0

CVE-2023-1119
CVE-2023-1119 Detail

CVSS v3
6.1 (警告)
・WP-Optimize 3.2.12までのバージョン ・WP-Optimize 3.2.13

Wordfence

CVSS v3
6.5 (警告)
・WP-Optimize 3.2.11までのバージョン ・WP-Optimize 3.2.12

※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しており、その他の情報については、JVN iPediaなどでご確認ください。CVSS v3の適用前の脆弱性情報についてはCVSS v2に基づいて記載しています。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)や独立行政法人情報処理推進機構(以下「IPA」)に準拠していますが、NVD、IPAにてスコアリングされていない場合には、Wordfenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずCVE、JVN、NVD、Wordfenceなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。

WP-Optimizeのバージョンアップを継続する体制について

前述のように、WP-Optimizeは人気のあるプラグインであり、日本国内でも利用者が多い印象です。

しかしながら、WP-Optimize自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。

taneCREATIVE株式会社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、WP-OptimizeとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについても知見を有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

他社様が制作・開発されたWebサイトのバージョンアップ・マイグレーションについても、ケースによってはお引き受けしておりますので、WP-Optimizeを使用したWebサイトの保守管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

なお、当社は、セキュアなWebサイト制作及びWebサイトのセキュリティ保守管理に特化したWeb制作会社として、東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場しておりますので、与信管理についてはIR情報をご確認ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。