【2025年1月版】Easy Table of Contentsのバージョンと脆弱性情報

皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。

本記事はEasy Table of Contentsのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年1月10日に執筆しています。

Easy Table of Contentsは、WordPressサイトに目次を導入できるプラグインであり、Magazine3さんによって開発・サポートされています。

WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストールは50万以上、総ダウンロード数1412万回以上を計測しており、世界でも人気のあるプラグインの一つと言ってよいでしょう。

一方で、人気のあるプラグインであるため、攻撃対象になりやすい側面もあります。

そこで、この記事では、企業のWeb担当の皆様に向けて、Easy Table of Contentsの概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、Easy Table of Contentsを安心して使用していただけるようにしたいと思います。

少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

Easy Table of Contentsとは

前述の通り、Easy Table of Contentsは、Magazine3さんが開発・サポートを継続している、オープンソースのWordPress向けプラグインです。

WordPressサイトの投稿や固定ページ内に、見出し(h2~h6)に基づいた目次を自動的に生成・表示させるプラグインです。

指定した位置に目次を挿入できるため、コンテンツの全体像を分かりやすくすることができ、ユーザー体験を高めることができます。
また、サイトのデザインや記事構成に合わせて、テキストサイズや背景色、境界線などを管理画面から設定できます。

一方で、利用者の多いプラグインは、攻撃のターゲットにされる可能性があるため、当社では、脆弱性に対する対応が遅い、もしくは対応しないプラグインは、クライアントにお勧めしていません。

Easy Table of Contentsについては、定期的にバージョンアップがなされていること、また、過去脆弱性が見つかっていますが脆弱性にも迅速に対応されていることから、2025年1月10日現在、セキュリティ面での問題はないと考えております。

Easy Table of Contentsのバージョン情報に関するポイント

公式サイトに直接的な記載はありませんが、Easy Table of Contentsは、通常のセマンティックバージョニングに近いバージョニングを採用しており、左からメジャーバージョン、マイナーバージョン、パッチバージョンの3つの数字で構成されています。

なお、一部のバージョンでは4桁目の数字が追加されていますが、これはセマンティックバージョニングの定義に従ったビルドメタデータやプレリリースではなく、追加の修正や同一日に複数のリリースを行った際に適用される、独自のバージョニング方式であると考えられます。

通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新パッチバージョンのみであり、最新パッチバージョンへのアップデートを推奨いたします。

Easy Table of Contentsのバージョン情報

2025年1月10日現在での、Easy Table of Contentsのバージョン情報は次の通りです。

バージョン リリース日 サポート期限 修正された脆弱性
2.0.71 2024年12月9日 サポート中
2.0.70 2024年10月17日 2024年12月9日
2.0.69.1 2024年9月5日 2024年10月17日
2.0.69 2024年8月28日 2024年9月5日
2.0.68.1 2024年7月21日 2024年8月28日
2.0.68 2024年7月20日 2024年7月21日 CVE-2024-7082
2.0.67.1 2024年6月19日 2024年7月20日 CVE-2024-6334
2.0.67 2024年6月18日 2024年6月19日
2.0.66.1 2024年5月15日 2024年6月18日
2.0.66 2024年5月15日 2024年5月15日 CVE-2024-5573
2.0.65 2024年4月10日 2024年5月15日
2.0.46 2023年3月17日 2023年4月12日 CVE-2023-25469

※各バージョンのリリース日については、WordPress公式サイトの開発ログの情報に基づいています。
※上記の内容は、バージョン2.0.65までを掲載しています。また、それ以前のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン2.0.67.1以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。

Easy Table of Contentsの脆弱性情報

Easy Table of Contentsの最新バージョンは2.0.71であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。

また、Easy Table of Contents 2.0.67.1以下のバージョンをご使用の場合には、既知の脆弱性が存在する可能性がありますので、最新バージョンへとアップデートをしてください

Easy Table of Contents自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。

脆弱性情報 深刻度 影響を受けるバージョン 修正されたバージョン
CVE-2024-7082
CVE-2024-7082 Detail
CVSS v3
4.4 (警告)
Easy Table of Contents 2.0.67.1までのバージョン Easy Table of Contents 2.0.68
CVE-2024-6334
CVE-2024-6334 Detail
CVSS v3
4.4 (警告)
Easy Table of Contents 2.0.67までのバージョン Easy Table of Contents 2.0.67.1
CVE-2024-5573
CVE-2024-5573 Detail
CVSS v3
4.4 (警告)
Easy Table of Contents 2.0.65までのバージョン Easy Table of Contents 2.0.66
CVE-2023-25469
CVE-2023-25469 Detail
CVSS v3
5.4 (警告)
Easy Table of Contents 2.0.45.2までのバージョン Easy Table of Contents 2.0.46

※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しており、その他の情報については、JVN iPediaなどでご確認ください。CVSS v3の適用前の脆弱性情報についてはCVSS v2に基づいて記載しています。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)に準拠しています。JVN、NVDにてスコアリングされていない脆弱性情報についてはWordFenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずCVE、JVN、NVDなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。

Easy Table of Contentsのバージョンアップを継続する体制について

前述のように、Easy Table of Contentsは、世界でも人気のあるプラグインであり、Web制作の現場でWordPressを利用する場合には、お世話になる確率が高いプラグインです。

しかしながら、Easy Table of Contents自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。

taneCREATIVE社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、Easy Table of ContentsとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについてもノウハウを有しています。

※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。

Easy Table of Contentsを使用したWebサイト制作やアップデートを含む保守・管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。

この記事を書いた存在
ちほうタイガー

taneCREATIVEに所属する謎のトラ。