- SERVICE
Webサイト・CMSの保守管理・運用
- WORKS
- ABOUT US
- NEWS & COLUMN
- RECRUIT
皆さんこんにちは。
taneCREATIVEの「ちほうタイガー」です。
本記事はreCaptcha by BestWebSoftのバージョンと脆弱性への対応状況についてまとめたもので、2025年1月14日に執筆しています。
reCaptcha by BestWebSoftは、WordPressサイトにGoogleのreCAPTCHA機能を手軽に追加し、スパム投稿やボットからの不正アクセスを防ぐプラグインであり、BestWebSoft社によって開発・サポートされています。
WordPressのPlugin Directoryの統計情報によると、アクティブインストールは20万以上、総ダウンロード数は585万回以上を計測しており、世界的にも人気があるプラグインの一つと言ってよいでしょう。
一方で、人気が高いほど攻撃対象になるリスクもあるため、脆弱性への適切な対応が重要になります。
実際にreCaptcha by BestWebSoftの脆弱性は過去見つかっており、BestWebSoft社によって迅速に対応されています。
この記事では、企業のWeb担当の皆様に向けて、reCaptcha by BestWebSoftの概要並びに、脆弱性及びその対応状況をご紹介することで、reCaptcha by BestWebSoft自体については安心して使用していただけるようにしたいと思います。
少しでも皆様のお役に立てる記事にできればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
前述の通り、reCaptcha by BestWebSoftは、BestWebSoft社が開発・サポートを継続している、オープンソースのWordPress向けプラグインです。
以前は、Google Captcha by BestWebSoftという名称でしたが、途中から今の名称に変更されました(そのため、WordPressのPlugin DirectoryのURLはgoogle-captchaとなっています)。
WordPressサイトにGoogleのreCAPTCHA機能を手軽に追加し、スパム投稿やボットからの不正アクセスを防ぐプラグインであり、reCAPTCHA v2・v3の両方に対応している他、エラーメッセージや表示位置などもカスタマイズでき、柔軟な運用が可能です。
一方で、利用者の多いプラグインは、攻撃のターゲットにされる可能性があるため、当社では、脆弱性に対する対応が遅い、もしくは対応しないプラグインは、クライアントにお勧めしていません。
reCaptcha by BestWebSoftについては、定期的にバージョンアップがなされていること、また、過去脆弱性が見つかっていますが脆弱性にも迅速に対応されていることから、2025年1月14日現在、セキュリティ面での問題はないと考えております。
reCaptcha by BestWebSoftは、通常のセマンティックバージョニングとは異なるバージョニングを採用しており、左からメジャーバージョン、マイナーバージョンの2つの数字で構成されています。
2025年1月14日現在、reCaptcha by BestWebSoftの最新バージョンは1.79であり、WordPress6.7.1までテストされています。
通常のオープンソースソフトウェアでは、公式のサポート(新機能の追加、不具合の改修、セキュリティパッチの提供)対象は最新マイナーバージョンのみであり、最新マイナーバージョンへのアップデートを推奨いたします。
なお、公式サイトの方で、バージョン1.79で脆弱性の修正と公表されていることから、バージョン1.79へのバージョンアップを推奨いたします。
2025年1月14日現在での、reCaptcha by BestWebSoftのバージョン情報は次の通りです。
バージョン | リリース日 | サポート期限 | 修正された脆弱性 |
1.79 | 2024年12月26日 | サポート中 | 何らかの脆弱性の修正 |
1.78 | 2024年9月17日 | 2024年12月26日 | - |
1.28 | 2017年4月14日 | 2017年4月27日 | Wordfence |
1.13 | 2015年2月16日 | 2015年4月7日 | CVE-2015-0890 |
※各バージョンのリリース日については、WordPress公式サイトの開発ログの情報に基づいています。
※上記の内容は、バージョン1.78までを掲載しています。また、それ以前のバージョンについては、下記脆弱性が修正されたバージョンを追記しています。
※バージョン1.78以下には既知の脆弱性が存在するため、グレーにしています。
reCaptcha by BestWebSoftの最新バージョンは1.79であり、当社が把握している全ての脆弱性に修正対応済みとなっています。
また、reCaptcha by BestWebSoft 1.78以下のバージョンをご使用の場合には、既知の脆弱性が存在する可能性がありますので、最新バージョンへとアップデートをしてください。
reCaptcha by BestWebSoft自体に関する脆弱性情報で、当社が把握しているものは次の通りです。
脆弱性情報 | 深刻度 | 影響を受けるバージョン | 修正されたバージョン |
Wordfence | CVSS v3 6.1 (警告) |
reCaptcha by BestWebSoft 1.27までのバージョン | reCaptcha by BestWebSoft 1.28 |
CVE-2015-0890 JVNDB-2015-000030 |
CVSS v2 5.0 (警告) |
reCaptcha by BestWebSoft 1.12までのバージョン | reCaptcha by BestWebSoft 1.13 |
※脆弱性情報については、情報セキュリティにおける脆弱性情報に付けられている番号であるCommon Vulnerabilities and Exposures(本記事では「CVE」とします)の順序に従って掲載しています。CVEの採番がされていない脆弱性情報については、Wordfenceへのリンクを掲載してあります。
※深刻度については、共通脆弱性評価システムCVSS v3に基づいています。本記事では、CVSS v3にて緊急(9.0~10.0)、重要(7.0~8.9)、警告(4.0~6.9)に区分されるもののみを掲載しており、その他の情報については、JVN iPediaなどでご確認ください。CVSS v3の適用前の脆弱性情報についてはCVSS v2に基づいて記載しています。
※深刻度の数値はJapan Vulnerability Notes(本記事では「JVN」とします)及び、JVNが評価を合わせている米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベースであるNational Vulnerability Database(以下「NVD」)に準拠しています。JVN、NVDにてスコアリングされていない脆弱性情報についてはWordFenceのスコアに準拠しています。
※本記事における脆弱性情報は、当社が把握しているものだけであり、全ての脆弱性情報を網羅できているかはわかりません。
※本記事における脆弱性情報をご利用になる場合には、必ずCVE、JVN、NVDなどの情報を確認されたうえで、自己責任でご利用ください。
前述のように、reCaptcha by BestWebSoftは人気のあるプラグインであり、Web制作の現場でWordPressを利用する場合には、お世話になる確率が高いプラグインです。
しかしながら、reCaptcha by BestWebSoft自体のバージョンアップをしようと思っても、WordPressやPHPのバージョンアップが必要であったり、設定が複雑であるなどの問題に直面することもあるかと思います。
taneCREATIVE社は、「リモートによるWebアプリケーションのセキュリティ対策をパッケージ化、首都圏大手企業に提供」している点が評価され、2021年にJ-Startup NIIGATAに選定されているWeb制作会社で、reCaptcha by BestWebSoftとWordPressはもちろんのこと、PHP、MySQL、MariaDBについてもノウハウを有しています。
※「J-Startup NIIGATA」とは、経済産業省が2018年に開始したJ-Startupプログラムの地域版として、新潟発のロールモデルとなるスタートアップ企業群を明らかにし、官民連携により集中的に支援する仕組みを構築することで、新潟県におけるスタートアップ・エコシステムを強化する取組です。
reCaptcha by BestWebSoftを使用したWebサイト制作やアップデートを含む保守・管理に関しては、こちらのお問合せよりお気軽にご相談ください。
taneCREATIVEに所属する謎のトラ。
2025年1月14日執筆